中性脂肪が高いと、サイレントキラー(高血圧)を呼び起こす

編集部

中性脂肪ってよく聞きますが、一体何者なんですか?

藤田英継 監修トレーナーからアドバイス

全米エクササイズアンドスポーツトレーナー協会認定PFT adidas PerformanceTraining認定トレーナー BESJ認定マットピラティストレーナー BESJ認定マシーンピラティス(チェア)トレーナー BESJ認定マスターストレッチトレーナー

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中性脂肪とは「トリグリセリド(トリグリセライド)」と呼ばれている、3種類の脂肪酸とグリセロール(グリセリン)という物質が結びついて出来ているエネルギー源のことを言います。

編集部

エネルギー源なんですか!?なんだか肥満のもとになる邪魔なものだと思っていました。

藤田英継 監修トレーナーからアドバイス

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確かに中性脂肪と聞くとあまりいい印象はないかもしれませんが、中性脂肪はカラダを動かすために必要なエネルギー源ではあるため、身体にとって全く不要なものではありません。しかし、余ってしまった中性脂肪は肝臓に蓄積されてしまい、肥満につながってしまいます。

中性脂肪が高いと、血液がドロドロに濁ってしまって、血流が悪くなります。すると、血液を循環させるために大きな圧力がかかるようになります。その結果、高血圧が慢性化してしまう場合があります。

そして、中性脂肪はコレステロールの増減と大きな関係があるのです。以下から解説していきましょう。

コレステロールと中性脂肪の関係

コレステロールは人間の身体に存在する脂質のひとつで、細胞膜などを作る材料です。
コレステロールには、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)HDLコレステロール(善玉コレステロール)があり、LDLコレステロールは肝臓のコレステロールを体全体に運ぶ役割を持ちますが、余ったLDLコレステロールは血管壁に溜まってしまいます。

HDLコレステロールは、この体内の血管壁に溜まったLDLコレステロールを肝臓に運ぶ役割を持ちます。中性脂肪が多くなると、LDLコレステロールが増加し、HDLコレステロールが減少します。

運動をした際に中性脂肪が燃焼されると、LDLコレステロールの中でもさらに小さい粒子であるレムナント(超悪玉コレステロール)という物質が分泌されます。このレムナントは血小板を凝固させるという働きをもっています。

運動をすることによって中性脂肪が燃焼され、血液がサラサラになる効果もありますが、中性脂肪が多いと分泌されるレムナントの量も増え、より一層血液がドロドロになってしまうという悪循環を招く可能性があります。

高血圧の状態は不整脈や動脈硬化を発生させることもあります。進行すると脳梗塞や心筋梗塞といった事態にもつながります。サイレントキラーと呼ばれているのが高血圧ですから、そうなる危険性が高い中性脂肪というのもまた、非常にリスクの高いものです。

自分の中性脂肪の数値は健康診断などの血液検査や、血液検査キットを購入し検査することもできますので、是非ご自分の中性脂肪の値を把握しておきましょう。

中性脂肪が高いと糖尿病・痛風になる危険度も高まる

糖尿病の危険

中性脂肪の数値が高いと、それだけ遊離脂肪酸が多く作られることになります。

この遊離脂肪酸というのは、血糖値の上昇を抑えるインスリンの作用を弱める働きを持っています。

したがって、中性脂肪が高いと、インスリンがうまく機能しなくなって、高血糖の状態に陥ってしまうわけです。糖尿病となってしまうと、糖尿病性の神経障害や腎障害が起こって、人工透析が必要になるケースも少なくありません。

糖尿病の原因となる中性脂肪が、諸悪の根源となってしまう可能性があるのです。

痛風になる危険

中性脂肪値の高い状態が続くと、痛風になるということも多いです。

中性脂肪というのは、尿酸の排出を妨げるものです。その結果、尿酸値が異常に上がって痛風を発症する、という仕組みです。

尿酸が結晶となって、強烈な関節の痛みを発生させる痛風はなってしまうと治りにくく、非常につらい病気です。痛風は特に、尿路結石や高血圧とも密接なかかわりを持っていて、こういった症状も複合的に起こる可能性が高いです。

そのため、痛風になってしまうと、あらゆる病気の発症について黄信号が点ってしまいます。そういった病気の発生原因が痛風、ひいては中性脂肪である可能性がある限り、中性脂肪をつけすぎるは気をつけた方が良いです。

【あわせて読みたい】

中性脂肪が高い人は食事を意識しましょう

中性脂肪が高い人がまず気をつけるべきなのは食事ですが、この食事の摂り方について誤解されている部分は多いです。誤解されていることと、実際に気をつけるべき点を解説します。

誤解

「飽和脂肪酸は中性脂肪の増加につながる」
これは誤解であり、飽和脂肪酸にもHDLの働きを促し、LDLコレステロールを減らす働きがあるものが見つかっています。

バターの成分の約半分は飽和脂肪酸であるため、バターの摂取が中性脂肪の増加につながるとは言い切れません。(もちろん多量摂取はダメです)

中性脂肪が増える原因

中性脂肪が増加する原因は糖質の過剰摂取が大きな要因の1つです。
ヒトの身体は血糖値が上がると血糖値を正常な値に下げるためにインスリンが分泌されるのですが、この血糖値の上昇量が栄養素によって変わります。三大栄養素が血糖に変わる速度と割合を表した図が以下になります。

このように、糖質(炭水化物)は血糖値を上げやすいため、糖質の過剰摂取はインスリンの供給が追いつかず、中性脂肪の増加につながるのです。
インスリンはエネルギーとなる糖質(ブドウ糖)を体内の臓器や細胞に届けてくれる役割をするのですが、糖質が過剰に摂取されると糖質を処理しきれなくなってしまいます。結果、糖質が消費されず脂質として蓄積してしまうのです。

中性脂肪を下げる食事

中性脂肪を落とす食品は不飽和脂肪酸が含まれている食品です。不飽和脂肪酸が多く含まれている食品の例は以下の通りです。

・大豆製品
・魚(ω-3脂肪酸)

ただし、大豆製品を多く摂ることはイソフラボンの過剰摂取につながり、体内での中性脂肪の利用を妨げてしまうので多量摂取は避けてください。

藤田英継 監修トレーナーからアドバイス

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魚の脂肪は、DHAやEPAなどのω-3脂肪酸を中心とした不飽和脂肪酸なので、摂取が推奨されます。

最後に大前提ではありますが、どんな食事も摂り過ぎれば太ることに繋がります。自身の代謝量と合わせ、適量の摂取を心がけてください。

中性脂肪が高い人は運動も必須

中性脂肪を下げるには、運動は不可欠なものです。

特に有酸素運動は、効率的に中性脂肪を燃焼させることができるのでおすすめです。

きつくないペースのウォーキングやランニングをしましょう。
有酸素運動も継続してこそ高い効果が望めるため、継続できるように、最初は無理のないペースでおこないましょう。

よく、「有酸素運動によって体脂肪を燃焼するためには20分以上おこなう必要がある」と言われますが、これは誤りです。

有酸素運動を始めて最初の20分間は、糖分をエネルギーとして消費する割合は高いですが、体脂肪も燃焼されています。20分が経過すると体脂肪をエネルギーとして消費する割合が高くなるため、効果的に痩せるのですが、いきなり20分間の有酸素運動がきつい人は無理におこなう必要はありません。長い期間で考え、1番継続できる方法をおこなってください。

また、筋トレ(無酸素運動)をおこなったあと、有酸素運動をおこなうと20分間経たないうちに体脂肪が燃焼される割合が高くなるため、効果的です。

筋トレも重要

筋トレによって筋肉量を増やし、基礎代謝を上げることも中性脂肪を減らすことに効果的です。
基礎代謝とは何もしていなくても1日に消費するエネルギーのことです。1日家でソファに座っているだけでもお腹は空きますよね?

筋肉量がアップすると基礎代謝が上がりますが、この基礎代謝は1日の代謝のまさに約70%を占めます。心臓をバクバク鼓動させたり、脳を回転させたり、ということにヒトの身体はものすごくエネルギーを使っているのです。ちなみに運動による代謝は約20%程度です。

つまり、筋トレで筋肉量を増やすと普段何もしていなくても消費されるエネルギーが増え、中性脂肪の減少に貢献してくれるのです。

【あわせて読みたい】

中性脂肪が高いことのデメリットについてまとめ

●中性脂肪は体を動かすエネルギー源ですが、余ると皮下脂肪や内臓脂肪になります。
●中性脂肪の増加はLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の増加に関係があります。
●中性脂肪が多いと、慢性的な高血圧の原因になります。
●中性脂肪が多いと、血糖値の値を下げるインスリンの作用の働きを弱める遊離脂肪酸が増えるため、糖尿病になるリスクが上がります。
●中性脂肪が多いと、尿酸の排出を妨げるため、痛風になるリスクが上がります。
●不飽和脂肪酸を含む食品を摂って中性脂肪、LDLコレステロールを下げる。
●有酸素運動は脂肪燃焼に繋がるため有効な対策
●筋トレで筋肉量を増やし、基礎代謝を上げることは効果的。

このようなポイントが、中性脂肪のデメリットやダイエット方法としては大切になります。
中性脂肪はそれこそ万病の元となるものですから、普段から気を配り、中性脂肪が高い自覚がある方は、なるべく早く対策を講じるようにしましょう。

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