運動すれば症状緩和? 気になる『運動療法』とは?

近年スポーツ医学の分野で注目されている『運動療法』とは、運動によって身体を動かす事で病気の症状を緩和・回復させる治療法です。

運動が治療法になると聞くと、人によっては怪しげな自然療法の類だと思うかもしれません。しかし今回扱う話は医学的にしっかり研究・実施されているものです。

生活習慣病も、運動によって改善できるのはご存知ですよね。このような、運動やスポーツが身体に与える好影響に着目したのが、運動療法といわれる治療法です。

なぜ生活習慣病に運動療法が効果的なのか?

運動をすると、身体の中性脂肪が分解されHDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)が生成されます。

また中性脂肪を運ぶリポタンパクリパーゼという酵素が働くようになり、中性脂肪が身体の一部に留まらないようになります。さらに悪玉コレステロールやカイロミクロンの分解が促進され、中性脂肪の減少に繋がります。運動によってこのような事が起き、習慣化するほどに悪玉コレステロールが減り、肥満の改善が期待できます。

生活習慣病の代表といえば糖尿病です。運動によってインスリンの働きも良くなり、高血糖・高血圧も改善が期待されます。
定期的な運動には動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞などの予防効果も期待できます。

運動療法はどんな運動をすれば良い?

具体的な運動療法のやり方ですが、行う運動は何でもOKです。運動すること自体に上述した効果があるので、興味のあるスポーツをやったり、散歩して身体を動かすのでも運動療法になります。

ここでいくつかのポイントを紹介します。
まず基本的には「毎日続けられる位の軽い運動」が理想的です。

筋トレのような無酸素運動は脂肪燃焼の効率が悪いので、ジョギング、ウォーキング、水泳などの有酸素運動が良いでしょう。
全身を使う有酸素運動は身体の代謝が良くなって脂肪も効率良く燃焼するため、肥満を始めとした生活習慣病予防に効果的です。

そして、あまりハードな運動でなくても大丈夫です。「運動」療法というと疲れるほど効果が高そうな気がしますが、それでは身体への負担も大きすぎます。そもそもフラフラになるほどハードな運動なんて毎日継続したくないですよね。

運動療法は継続することによって効果が上がっていくので、毎日継続できるような軽めの運動が最適です。

効果が出るまでどれくらい?

運動療法の効果は、例えば高血圧の改善であれば、個人差はありますが大体2~3ヶ月ほどで表れます。これは30分以上の有酸素運動を少なくとも週3日続けた場合ですが、毎日続ければより早く効果を実感できるでしょう。

日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2014」でも、軽度の高血圧の人が30分以上の運動を10週間続けた結果、半分程度の人が血圧が改善されたという結果が出ています。

この2~3ヶ月というのは「生活習慣病の改善」に限った話です。記事の趣旨とずれるので簡単な説明にとどめますが、継続的な運動は精神の健康改善にも役立ちます。適度な運動によって感じるストレスは心身をリラックスさせる効果があり、生活にメリハリが付くので心が充実してきます。

運動療法はうつ病の治療にも取り入れられているほど精神への好影響が大きく、こうした効果も運動のメリットと言えるでしょう。生活習慣病を改善する為に運動を始めたら、いつの間にか運動しないと気がすまない位にハマってしまった人も多いほどです。

運動療法は短期間では効果が表れません。身体の健康改善をするなら、継続する事が必要不可欠なため、毎日続けられて生活の一部に出来るくらいの軽めな運動がおすすめです。

継続が命!

運動療法は長く継続する事で真価を発揮する治療法です。すぐに効果を求めると挫折しやすいため、「効果が表れるまで気長に続けよう」という気持ちで行うのが良いでしょう。

1日15~30分ほど散歩としてウォーキングをするだけでも十分な効果が期待できます。
ちなみに、通勤や買い物の移動手段を歩きにして、10分のウォーキングを1日3回行っても同様の効果が得られます。

1日に少し運動するだけで糖尿病の治療になり、将来糖尿病にかかるリスクを下げる事が出来ます。
生活の中に運動を組み込み、少しずつでも運動の習慣をつけて行きましょう。3ヶ月経つ頃には、見違えるほど健康体になっているかもしれません。

運動療法の効果を知る

いかがでしょうか。

運動療法は軽めの有酸素運動を行うことで悪玉コレステロールを減らし、糖尿病を始めとした生活習慣病の改善が期待できます。

ただし糖尿病にかかって数年経っている人は要注意。糖尿病に長くかかると、「糖尿病慢性期合併症」と呼ばれる合併症を引き起こします。この合併症が発症していると運動療法は逆効果で、むしろ健康を害してしまう危険性があるのです。
糖尿病にかかって長い人は素人判断で始めず、必ず医師に相談してから決めましょう。

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