空腹時血糖値の定義と基準値とは?

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検査前日の夜~朝まで絶食後に測定した血糖値です。絶食の時間の指定は検査を行う機関によって若干異なる事がありますが、大体10時間程度の絶食が必要です。
血糖値の他に中性脂肪値を同時に測定する場合は12時間以上後の絶食後の数値がこれに当たります。

空腹時に測定した血糖値でわかるのはインスリンの作用を受けていない状態の糖の濃度で、ここで血糖値が高いとインスリンの機能に異常または糖尿病の可能性があるかがわかります。

空腹時血糖値とHbA1cの違い

HbA1c(ヘモグロビンA1c)は一言でいうと「血糖値の平均」がわかる数値です。
これは赤血球に糖が結びついた物で血液中に糖がだぶついている時にできます。これは一度できると1~2ヶ月ほど血液中にあります。

普段暴飲暴食していて血糖値が高い状態が続いている人が検査前に摂食して一時的に血糖値が下がっていたとしてもHbA1cの比率が高いと普段は血糖値が高い事がわかってしまうのです。
また、暴飲暴食していなくてもインスリンの分泌のタイミングが遅れるなどの異常は空腹時血糖値ではわからないのですがHbA1cの数値が高い事から知る事ができます。

空腹時血糖値とHbA1cのどちらかのみであっても異常が見られる場合は再検査を必要とします。
その結果、HbA1cのみの異常しか見られない場合は継続しての注意が必要として再検査となりますが空腹時血糖値は再検査でも異常が出た場合、HbA1cが糖尿病の領域に入っていなくても糖尿病として診断されます。

空腹時の血糖値の基準値(正常値)

空腹時の血糖値の正常値など、区分を以下に紹介します。

正常値100未満
正常高値110未満
境界型(正常にも糖尿病にも属さない域。「境界型糖尿病」と呼ばれる事も) 110~ 126未満
糖尿病126以上

※正常高値は異常の段階ではないがここに達していると後に糖尿病に移行する確率が高いとして食後2時間値などの検査を追加した再検査を勧められる領域です。

HbA1c 6.2%未満
日本糖尿病学会では6.5%以上が糖尿病とし糖尿病患者が血糖正常化を目指す時の目標が6.0%以内としています。

血糖値が高いと良くない理由

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血糖値が高いと良くない理由は色々あります。
糖が血管を傷付ける事で最終的に動脈硬化や失明に繋がったりする事はよく知られていますが、その前に血糖値を下げるためにインスリンを多量に分泌する事ですい臓が疲労し、逆にインスリンの分泌が減ってしまう場合があるのです。

インスリンの分泌機能が完全に損なわれると死ぬまでインスリン注射を続ける必要が出て来ます。
しかし血糖値が高くなり始めた時点で対策を始める事ですい臓の負荷を取り除いて機能を失わずに済むケースもあるため、早期から血糖値の指導が入るのです。

検査結果が若干高い程度だと「まだ大丈夫」と安心して節制を怠りがちですが、完全な節制が必要になる前に緩い気持ちで血糖値対策を習慣づける方が楽で安全と理解しておきしょう。

血糖値は「下げる」のではなく「上げない」

血糖値の事が話題になると「下げる」という表現がよく使われますが、血糖値を下げる効果があるのはインスリンのみです。

食べた事で血糖値をインスリンの様に下げる効果がある食品はありません。
血糖値が急激に上がる事でインスリンを大量に必要とする事で健康上で様々な弊害が起きますので「上げない」ためのコツを覚えて生活に取り入れる必要があります。

血糖値を上げないため(正確には上げる幅を抑える)の食事の摂り方を紹介します。

①食事は野菜から食べる
食事を摂り始めるときは、その前に食事を摂った時から時間が経過しているため、血糖値は低い状態です。その状態で急に脂っこいものや炭水化物などを一気に食べると血糖値は反動で一気に上がってしまいます。血糖値が一気に上がるとインスリンが多量に分泌してしまい、前述したように身体にとって良くありません。

食事はまず野菜からゆっくり食べてください。そうすることで血糖値が緩やかに上昇し、上がり過ぎることを防いでくれます。

②食物繊維を多く摂取する
野菜も食物繊維が含まれますが、特に水溶性食物繊維に分類される物が有効です。水溶性食物繊維を多く含むのは海藻類、こんにゃく、ごぼう、きのこ、納豆などです。
水溶性食物繊維はとろみがあるので糖分を包み込み、腸での吸収スピードをゆっくりにしてくれるので血糖値が上がりにくいのです。

血糖値に効果があると言われるお茶などの多くにはこの食物繊維が添加されています。
糖質の摂取量をコントロールすることが一番なのですが、糖質の高い物しか食事に選択肢がない場合などはなるべく食前にサラダなどを+する習慣を付けて控えめに食べるだけでも血糖値が上がり過ぎないようにすることは可能ですよ。

ストレスも血糖値が上がる原因

血糖値を上げるのは食べ物ばかりではありません。実はストレスでも血糖値は上がるのです。これはストレスを感じると体が危機感を感じることが理由になります。

脳がストレスに備えてフル可動するために糖を作り出す仕事をするコルチゾールと呼ばれるホルモンが分泌される他、グルカゴン、アドレナリン、糖質コルチコイドなど血糖値を上げる機能がたくさんあります。

血糖値が上がりやすいのは動物の持つ防衛反応としては自然な物なのですが、現代はエネルギー(糖質過剰)になりがちであるため、体の自然な調節機能に頼らず意図的な血糖値のコントロールが必要となって来ています。

元々活動するためには血糖値が上がる必要があるため仕方がないのですが、上がりすぎた血糖値を下げる働きをするのはインスリンだけなので血糖値は上がりやすく下がりにくいのです。

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空腹時血糖値を下げるには?

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空腹時血糖値が正常値より高めだった場合、インスリンの分泌量が減っているか作用が弱くなっている可能性があります。

空腹時の血糖値が高いと言う事は体が処理しきれないほどの糖を余分に抱えているという事になりますので一番に行うのは食事の見直しです。

糖質を控え、食事の間隔を空けて血糖値が上がりにくくする他、肥満もインスリンの作用を弱める原因になりますので運動して糖を消費し、インスリンの余分な分泌でかかっているすい臓の余計な負担を取り除くようにします。

また、血糖値を急激に上げる事で短時間にインスリンを多量に分泌する事になります。

必要以上にインスリンが出る事で今度は血糖値が下がりすぎる→(カロリーは足りているのに)空腹を感じるという現象が起きやすくなります。
結果として必要のない間食で余分な糖を取り込んで血糖値が上がるというよくないサイクルになってしまいます。

これを防ぐには糖分の高い物を一度に食べない、早食いして短時間で糖分を体に取り込む事を避ける事が必要になります。他には「腹八分目」を守り、深夜に間食しないなど、ダイエットの基本的な事を守ればそれが血糖値の対策にもなります。

可能であれば運動を行って糖を消費する事も血糖値には大きな効果が出ます。

ストレッチをしよう

ストレスを抱えていると自律神経のうち、刺激に素早く対応するための交感神経の働きが優位になります。

この神経が働いていると体が緊張状態を保つため休めず、更にストレスを受ける悪循環に陥ります。

そういう場合は軽いストレッチで筋肉を物理的にほぐす事で体の緊張状態を解き、リラックスを司る副交感神経を優位にします。また「小腹が空いた」程度の空腹を感じた時、軽いストレッチを行うと運動のために血糖値が少しあがりますので空腹が紛れて余分な間食が必要なくなります。

寝る前に行うと効果的なストレッチです。


体の側面を伸ばし、深呼吸する簡単なストレッチです。寝る前に行う事で入眠しやすくなります。

睡眠不足も交感神経を活発にさせます。
血糖値を下げたい場合も十分な睡眠時間が取れるように注意する必要があります。

空腹時の血糖値を正常値にするため心がけたい事

空腹時の血糖値を正常に保ちたい場合、糖分の取り過ぎに注意するほか
●食物繊維を取る事で血糖値が急激に上がらないようにする
●血糖値はストレスを感じても上がるのでリラックスできるよう心がける
●ストレスがある時はストレッチを行って体をほぐすのも有効

血糖値を下げるインスリンの分泌機能は年齢と共に衰えていきます。
血糖値の変動は軽いうちなら少しの心がけで改善するのも早いので気になったらすぐに生活を見直してみましょう。

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