パワーラックの使い方5選!自宅用に使えるものも紹介

監修者

千陽 ハーヴェイ

NSCA認定パーソナルトレーナー

パワーラックを使って筋トレをしている人は上級者の風格がありますよね。パワーラックはダンベルやチューブを使うより遥かに効率的に筋肉を鍛えることができます。その使い方・やり方をおさえ、ぜひ挑戦してみてください。

パワーラックとは?

パワーラックは丈夫な鉄骨でできたトレーニング器具で、しっかりとバーを支える事が役割です。

高重量でのトレーニングにはダンベルでは限界がありますが、パワーラックがあればバーを使ったどんな高重量トレーニングも可能になります。

筋トレで自分の限界に挑戦する為の必需品と言っても加減ではありません。パワーラックがあると、スクワットやベンチプレスなども高重量で行えるため、本格的に身体改革に取り組めるようになります。

パワーラックの使い方① スクワット

まずはスクワットです。

ダンベルを使ったスクワットとは違い、バーに高重量のウェイトを使って行うスクワットは、下半身の筋肥大に必要不可欠です。

バーを使ったスクワットのやり方ですが、バーベルの下に頭をくぐらせ、首の付け根と三角筋後部に均等にバーベルが乗る位置に身体をセットします。肩幅より少し広い位置でバーベルを握ります。これがスタートポジションになります。

しゃがむ際は背中をまっすぐにし、肘を高く、胸を張った姿勢を保持したまま腰を落としましょう。バーベルを使ったスクワットは体幹を強烈に刺激するので、非常に効果の高い筋トレになります。

パワーラックの使い方② ベンチプレス

大きな胸筋に憧れる男性は多いのではないでしょうか。

胸筋を大きく成長させる一番効率の良いトレーニングが高重量のベンチプレスです。

ダンベルでのベンチプレスだと扱える重量に限界がありますが、バーとパワーラックを使用したベンチプレスに重量の限界はありません。安全に高重量を扱い、どんどん筋肉に掛ける負荷を大きく出来るでしょう。

ベンチプレスのやり方は、バーベルを真上に見るようにベンチに仰向けになります。肩甲骨を寄せて、ベンチへ固定させます。運動中は後頭部と臀部をベンチに固定し、足を地面にしっかりとつけて踏ん張ります。バーベルを握る両手は肩幅か、肩幅よりも広めにとります。握る幅を狭くすると、三頭筋、広めにとると大胸筋をターゲットに鍛えられます。

手首を固定したまま、胸のみぞおちの高さでバーベルを上下させます。動作中は胸を常に張ります。胸のアーチを作ることで胸部の可動域が広がり、より効果的に鍛えることができますよ。

手首がバーベルの重さに負けて倒れないように気をつけましょう。手首の怪我や、バーベルが顔に落ちてきてしまう危険があります(パワーラックの安全棒の位置をしかりセットしましょう)。

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パワーラックの使い方③ デッドリフト

スクワット、ベンチプレスに比べると地味な印象もあるデッドリフトですが、デッドリフトは筋トレ種目BIG3のうちの1つです。(他の2つはスクワットとベンチプレス)
デッドリフトは脊柱起立筋、大臀筋、ハムストリングスといった身体の大きな筋肉を鍛えることができます。

パワーラックを使うことで腰に負担が掛からない様に、地面から少し上にバーをセットする事で高重量でもケガのリスクを減らしながらデッドリフトが可能になります。

パワーラックのセーフティーバーを使って、バーベルの位置を地面よりも高く調整できます。可動域を変えることができます。また、床への衝撃が抑えられるため自宅で練習する際に役立ちます。

お尻周りの筋肉や背筋を鍛えるのにとても効果的で、スクワットとベンチプレス同様に、是非取り組んで頂きたい筋トレ法です。

デッドリフトのやり方は、両手を肩幅にとり、両足を腰幅かやや広めにとります。背筋を伸ばしたまま股関節を後ろへ引いて、膝を床と垂直に近い状態に曲げます。この時にハムストリングが緊張して身体のポジションを作っている状態にします。胸を張って、脇を締め、しっかり全身の筋肉を緊張させて、スタートポジッションを作ります。

息を大きく吸って、後ろへ座るようなイメージで、足を踏ん張り床を自分から引き離すイメージで、股関節を伸展させていきます。息を吐き出して、臀筋を固め、しっかりと膝を伸ばして真っ直ぐに立ちます。動きの途中で腰が丸まったり、フィニッシュで腰を反らして立たないようにしましょう。

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パワーラックの使い方④ 懸垂とベントオーバー・ロウ

パワーラックの安全棒を一番上の穴に通してセットしましょう。

そこにぶら下がる事ができるようになりますので、懸垂をする為にも使う事も可能になります。(初めから懸垂用の取っ手が付いているパワーラックもあるようです。)
また、ぶら下がったり、ストレッチをする際にも利用できるでしょう。

ベントオーバー・ロウ

さらに、背中の筋肉に厚みを加える為のベントオーバー・ロウにも利用できます。

やり方は、まず両足は肩幅にスタンスをとり、膝を若干曲げます。両手で肩幅より広めにバーベルを持ちます。背筋は伸ばしたまま、股関節を後ろへ引き、上半身の角度は床から45〜60度に傾けます。これがスタートポジションになります。

パワーラックは膝下の高さにバーを設定し、両腕の肘を身体外側に向け、しっかりと胸の高さまでバーを持ち上げます。背中の筋肉を意識して行い、肩甲骨をしっかりと引き寄せましょう。

腕だけ使ってしまったり、肩が前に丸まったり、反動をつけて持ち上げないように注意しましょう。呼吸はバーを引き上げてた時に吐き出し、バーを下げる時に吸い込むようにしましょう。

懸垂で背中の筋肉を大きく、ベントオーバー・ロウは背中の筋肉に厚みをもたらしますよ。

パワーラックの使い方⑤ ショルダープレス

ショルダープレスは三角筋、僧帽筋、上腕三頭筋を鍛えることができる種目です。

パワーラックがあると厚みのある三角筋を作るのに便利です。

やり方は、まずショルダープレスベンチ(背もたれのあるベンチ)に座り、バーベルを頭上部に置き、肩幅より少し広めに握ります。これがスタートポジションになります。

手首を固定したまま、バーベルをゆっくり下ろし、鼻から顎下辺りまで下ろします。そのまま肘が完全に伸びきるまでバーベルを押し上げます。

動作中、極端に背中を反らせたりしないようにしましょう。

このように、パワーラックがあると高負荷で鍛えることができるだけでなく、筋トレのバリエーションが豊富になります。

パワーラックを実際に購入しよう

パワーラックの購入の際には幾つかチェックするポイントがあります。

まず購入前に確認したいのが、パワーラックはとても大きな器具ですので、しっかりと家の中にスペースを確保できるかどうかです。バーが上下するだけでなく、バーにウェイトを乗せる際のスペースも確保する必要があります。

また、基本的に高重量を扱いますので、床に傷がつくのを防ぐためにクッション性のあるタイルを敷く事を忘れない様にしましょう。

次に購入の際に確認したいのが、パワーラックの強度と安定感です。しっかりとどんな高重量でも安定して支えてくれるパワーラックを選びましょう。安心して筋トレに集中する為に重要なポイントです。

また、自宅用パワーラックとして、その他の器具(ラットプル・ローイングなど)が付いている商品も存在します。プラスアルファの要素はありがたいのですが、まずはパワーラックとしての機能(強度と安定感、安全棒の有無など)を優先して下さい。

自宅で使えるお薦めパワーラック紹介

ここで幾つかお薦めのパワーラックを紹介します。

IROTEC(アイロテック) パワーラック V-MAX

商品番号: B004PXRWKY   価格: 54,648円
無駄のない、高品質(強度と安定感)パワーラックの定番。

IROTEC マルチパワーラック

商品番号: MPR  価格: 55,080円
ラットプル・ローイングなどの多種の器具がセットになっているパワーラック

パワーラックの使い方に関するまとめ

●パワーラックは高重量トレーニングを可能にする
●スクワット、ベンチプレスやデッドリフトなどが可能
●パワーラックは工夫次第でショルダープレスを含む様々な筋トレが可能になる
●パワーラックは大きいので、家の中にスペースを確保する必要がある
●パワーラックを購入の際は強度と安定感を最優先する