腹筋マシンの正しい使い方|効率よく鍛えるために

自宅やジムで使える様々な器具の数々。その中には、腹筋を主に鍛えるものも多くあります。数ある腹筋マシンを上手に使いこなすには、それぞれの正しい使い方を知っておくことが必要です。自宅あるいはジムで使える腹筋マシンを上手に使いこなす、マシン別ノウハウを紹介します!

腹筋マシン①腹筋ローラー

腹筋マシンで最もオーソドックスなものといえば「腹筋ローラー」です。1000円台で手軽に購入できて場所も取らないのがメリットですが、それ以上にこの腹筋ローラーが素晴らしいのが、自宅にいながらジムの本格的トレーニングにも負けないほどの「高強度トレーニング」ができるという点にあります。

腹筋ローラーは、腹筋はもちろん上腕三頭筋、脊柱起立筋や大腿四頭筋、広背筋にも刺激が入ります。

腹筋ローラーを使う筋トレは、立って行う「立ちコロ」と膝をついて行う「膝コロ」とがあります。いずれの場合も、次のポイントを踏まえてトレーニングをするといいでしょう。

・腕は肘をやや曲げて行う
・上半身が床と水平になるまで腹筋ローラーを転がす
・腹筋ローラーを元の位置に戻す際は、腕よりも腹直筋の収縮を意識するようにする

なるべく床すれすれまで体を落とした方がいいですが、肘、肩をはじめとした関節に不安がある人は無理をせず、できる範囲で行いましょう。また強度が高い分、いきなり立ちコロに挑んで腰を痛めるという人も多いです。まずは膝コロから始めて、負荷の調整しながら立ちコロにチャレンジするのがいいでしょう。

腹筋マシン②シットアップベンチ

「シットアップベンチ」はジムにある腹筋マシンの中でもメジャーなタイプのものです。名前の通りシットアップやクランチを使う時に使えるベンチですが、その特徴は主に3つが挙げられます。

・足場が固定できるので腹筋にフォーカスした動きができる

クランチ、シットアップを行う場合は足を床につけるかベンチなどに乗せて行いますが、足場は不安定なままです。しかしシットアップベンチは足場が固定できるので、反動を使わず腹筋にフォーカスした動きが自然とできるようになります。

・角度を変えることで負荷の調整ができる

自重が基本のクランチは、負荷をあまり調整できません。シットアップベンチは足場の高さを調整できるので、体を斜めにした状態でクランチができるようになります。この角度の調整で高負荷の腹筋トレーニングができるというわけです。

また、クランチは体を起こす動作ではなく「背骨を徐々に丸める」ような動作で体を起こしますが、ベンチは床よりも材質が柔らかいのでこの感覚が掴みやすいというメリットもあります。この点を意識して使うといいでしょう。

腹筋マシン③アブコースター

ジムでシットアップベンチの横などに置かれていることの多いマシンが「アブコースター」と呼ばれるものです。あまりに馴染みのない形をしているこのマシンですが、足をコースターの上に乗せて前後に動かすことで腹筋を鍛えるというもので、腰への負担が通常の腹筋トレーニングよりも軽く、体重のある方や女性にも取り組みやすいマシンです。

その使い方も簡単で、両手はマシンについているバーを掴み、膝をコースターについているパッドに乗せます。そのまま、コースターの軌道に合わせて腹筋運動を行うだけです。

ポイントとして、コースターを前後に動かす時には腹筋の伸縮を意識して行うという点にあります。バーをつかんでいる両腕に力を入れすぎないようにしましょう。

また、このコースターは前後だけでなく左右にひねることもできます。体をひねって動かすことで腹斜筋も鍛えられるので、ジムにあるなら一度試してみるといいでしょう。

アブコースターは前述の通り腰への負担も軽く長時間行えるので、有酸素運動的なエクササイズにも活用できます。

腹筋マシン④アブドミナルクランチ

「アブドミナルクランチ」は、ジムにあるウェイトトレーニング用のマシンエリアに置いてある腹筋専用のマシンです。座椅子部分はどれも同じような形をしていますが、両腕でバーをつかんでエクササイズをするタイプと、胸をバーにつけてエクササイズをするタイプなど何種類かのタイプに分けられます。

アブドミナルクランチを使って腹筋を鍛える場合は、まず足をバーで固定したのち、両腕、もしくは胸でもう一方のバーを掴むか固定します。この状態から、いつものクランチのように顔がおへそをのぞき込むように、上半身で固定しているバーを動かしていきましょう。腕でバーを掴むタイプはつい腕力でバーを動かそうとしてしまうので、腹筋の収縮により意識を向けましょう。

アブドミナルクランチは、クランチと同様に腹直筋の上部をピンポイントで鍛えることができます。スロートレーニングを意識すればインナーマッスルの腹横筋も鍛えられますが、アブドミナルクランチ単独ではなく次に紹介するトーソローテーションや他のメニューなども活用する方がいいでしょう。

腹筋マシン⑤トーソローテーション

「トーソローテーション」はアブドミナルクランチと同じく、ジムのウェイトトレーニングエリアにある腹筋用のマシンです。このマシンは主に腹斜筋を鍛えるもので、シートで下半身、パッドで上半身をそれぞれ固定し、上体をひねるように動かして腹斜筋を刺激します。

トーソローテーションの多くは上体を固定して、シート部分が回転することで体をひねります。その時には太ももに力を入れがちですが、腹斜筋の収縮でシートを動かすようにしましょう。

トーソローテーションを使うと、腹斜筋を大きくひねることができます。この部位は使われないことで硬くなっている人も多いので、ストレッチの一環として取り入れつつ、軽い負荷で腹斜筋をほぐしてあげるのもいいでしょう。腹筋を前後に伸ばすことはあっても、左右に大きくひねる機会というのは多くありません。トーソローテーションは今までとは違う形での刺激を与えられるマシンとしてオススメです。

スレンダートーンとワンダーコアは腹筋マシンとして使えるの?

自宅で使える腹筋マシンとして「EMS機器」「ワンダーコア」があります。果たしてこれらは、腹筋マシンとして効果があるのでしょうか?

まずEMS機器ですが、これはスレンダートーンやSIXパッドなどの商品に該当します。ベルトや特殊な形状をしていて、独特の電気刺激を与えることで、腹筋運動と同じ負荷をかけるというものです。アイテムを装着しているだけで効果があるので、ながらで腹筋が鍛えられるというものですね。

EMSは継続的な使用で筋肥大効果があるとされています。しかし、だからと言って筋トレをしなくても問題ないわけではありません。やはり、通常の筋トレと併用するのが一番効果が高いようです。

それに対してワンダーコアは、腰部分にバーがあってそれを活用して腹筋運動を行うタイプの腹筋マシンです。バーが運動をアシストしてくれる分、いつもより楽に腹筋トレーニングができるようになります。

この2つの効果には賛否両論がありますが、共通しているのは「普段から運動習慣がある人には効果が薄い」というものです。ワンダーコアは通常のクランチよりかなり強度が下がるので、これから運動を始めたいという人向けです。

腹筋マシンを使いこなせば効果的で飽きない筋トレができる

体を鍛えるには定期的なトレーニングが欠かせませんが、ずっと同じ運動だと筋肉がその刺激に慣れてしまうだけでなく、自分自身も飽きてしまいます。そんな時、いつもとは違う負荷や強度で筋肉を刺激できる腹筋マシンは、筋トレにプラスアルファの要素を足してくれる大切な存在となることでしょう。

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