筋トレに卵は最高の味方!摂取タイミングや量とは?

監修者

宮城島大樹

NESTA PFT 食コンディショニングアドバイザー

筋トレに卵は最適な食材ということをご存知ですか?卵に含まれる栄養素は筋トレにおいて必要なものがたっぷり含まれており、にとって最高の味方でもあるのです。どんな効果があるのか、詳しく見ていきましょう。

筋トレの最高の相棒!卵が筋トレに最適な理由とは?

筋トレにはトレーニングがもちろん1番必要ですが、筋肉を作るための栄養素、タンパク質も大切です。この栄養素を摂るために最適な食材が「卵」です。

卵がなぜトレーニング時に最適なのか、その理由は以下のようなものがあります。

①体作りに必要な栄養素が含まれている
②良質なタンパク質が摂取できる
③卵黄がタンパク質合成を促進させる
④成長ホルモンを作るコレステロールが含まれている

それぞれ詳しく見ていきましょう。

① 卵の栄養素

卵にはどれくらいの栄養素が含まれているか見て見ましょう。以下の数値が卵1つに含まれる三大栄養素の量です。

・タンパク質(約10g)
・糖質(約0.2g)
・脂質(約6g)

スーパーなどで販売されているサイズの卵には、約6〜10gのタンパク質が含まれています。手軽に食べられるという魅力がある反面、豚肉や鶏肉の場合、100gで20g前後のタンパク質が含まれていることを考えると、それほど多くないのではと考える方もいるかもしれません。

ちなみにカロリーも90kaclほどなのでダイエット中の方でもおすすめできる食材です。

しかし、卵の魅力はタンパク質だけでなく、「完全栄養食」と呼ばれるくらい栄養が豊富でバランスも良いという大きな魅力があるのです。

②良質なタンパク質が摂取できる

卵が完全栄養食と呼ばれる最大の理由としてあげられるのが、FAO/WHOによって国際基準として提示されている「アミノ酸スコア」と呼ばれるものです。体づくりには様々なアミノ酸が必要になるのですが、そのうち食事からしか摂取できないものを「必須アミノ酸」と呼んでいます。

この必須アミノ酸の含まれている量を数値にしたのが「アミノ酸スコア」で、最大は100となります。そして、卵のアミノ酸スコアはなんと「100点」なのです!

アミノ酸スコアとは、簡単に言うと、そのタンパク質が「どのくらい人の体や筋肉の材料として使われるか」ということです。アミノ酸スコアが高ければ高いほど栄養素は良質と言われます。つまり、卵は全ての栄養素が体を作る材料となり、他の食材に比べて筋肉になりやすいと言えます。

③ タンパク質の合成を促進させる

卵の卵黄に含まれる必須アミノ酸の1つ、ロイシンがタンパク質の合成を促進させる働きがあります。また、ロイシンにはタンパク質分解を抑える働きもあり、筋トレを行う上で重要な要素を持っているのです。

④ 成長ホルモンを作るコレステロールが含まれている

コレステロールは脂肪の一種であり、卵と聞くとコレステロールが気になるから控えるという方もいるかと思いますが、このコレステロールは筋肉を成長させるために必要な成長ホルモンを作る材料になります。コレステロールは日々体内で作られますが、年齢とともに減少していきます。減っていくと免疫力や体力の減少にも繋がってしまうのでしっかり食事から摂取することも重要になります。

成長ホルモンはタンパク質の合成を促進させる働きや脂肪分解を促進させる働きもありますのでダイエットしている方にもおすすめです。成長ホルモンが増えれば増えるほどタンパク質の合成は高まっていきますので、今までコレステロールを気にしていた方でも摂取すると良いでしょう。

卵の摂取量とおすすめのタイミングは?

卵の摂取量

「卵の魅力はよくわかったけれど、食べ過ぎも良くないよね?1日に食べる卵の量はどのくらいが目安なの?」と考える人がいるかもしれません。中には「卵は1日1個まで」という話を耳にしたことがある人もいるでしょう。

しかし、最近では健康的な体づくりにために「1日2〜3個は卵を食べよう」という声が広がっています。

しかもこれは「上限」ではなく、4個でも6個でも、あるいは10個食べても体に悪影響があるという科学的根拠はありません。もちろん、高血圧症や動脈硬化といった持病を抱えている人は別問題ですが。

摂取するタイミングと食べ方

卵を摂取するタイミングは、基本的にタンパク質を摂取するタイミングと変わりません。プロテイン同様に筋トレ直後や就寝前に摂取することで筋肉の修復を助ける効果が得られます。

また、食べ方ですが、卵はある程度加熱しても栄養が損なわれないので、オムレツや卵焼きなど様々な料理にして食べて構いません。

宮城島大樹監修トレーナーからのアドバイス

NESTA PFT
食コンディショニングアドバイザー

ただ、あえて食べやすさなどを考えて1つあげるとしたら、「ゆで卵」をおすすめします。携帯もしやすく手を汚さずに食べられるので、持ち運びにも便利なのが最大の理由です。

卵を食べ過ぎるとコレステロールが増加するのは誤解

よく、「卵を食べ過ぎるとコレステロール値が上昇してしまうから注意が必要」というアドバイスを耳にしますが、これは最近の研究で間違いだということがわかっているそうです。

【参考文献】厚生労働省『食事摂取基準』(2015)

むしろ、卵に含まれている善玉コレステロールは、体のコレステロール値を調整してくれるという役目があります。

これと同じような言葉で、よく筋トレ上級者が「黄身を食べ過ぎるとコレステロール値が上がるから、白身だけを食べた方がいい」と口にします。

しかし、卵の黄身にこそ先ほど話した善玉コレステロールがたくさん含まれているので、むしろ食べた方がいいと言えるのです。

完全栄養食の卵で筋トレ後の体づくりをより効率的に

スーパーで大量に販売されている卵ですが、その中には筋トレ上級者さえうならせるたっぷりの栄養と効率的な体作りの秘訣が詰まっていました。

しかも卵は料理のレパートリーも非常に豊富なので、毎日の食生活にも簡単に取り入れることができます。

宮城島大樹監修トレーナーからのアドバイス

NESTA PFT
食コンディショニングアドバイザー

理想的な体づくりを実現するためのパートナーとして、ぜひ卵をフル活用してみてください!

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