糖質制限中の一日の糖質摂取量はどのくらい?目安やカロリーも!

監修者

高山 菜緒

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

糖質制限を行いたい方必見!糖質制限をする時の摂取量ってどれくらい摂ればいいの?という疑問がある方にその目安や摂取カロリーなども詳しく解説していきます。

糖質制限中の一日の糖質量はどのくらい?

糖質制限は主に主食である炭水化物の摂取量を減らして行う食事制限ダイエットの1つです。
糖質制限というと「糖質を全く摂ってはいけない」と思っている方が多いですが、糖質摂取量を0にする必要はありません。まずは糖質制限をするとき、どれくらいの摂取量にするのかを説明します。

1日の糖質摂取量

まず通常時の糖質摂取量ですが、適切な量として計算式があります。


体重×体重1kgあたりに必要な糖質量5~7g=1日に必要な糖質量

となります。なので体重60kgの人であれば60kg×5〜7g=300~420gが通常時の1日に必要な糖質量です。

糖質制限時の糖質摂取量

糖質制限を行うレベルごとに糖質の摂取量目安は異なります。大きく分けて糖質摂取量は以下の3つになります。

スーパー糖質制限:1日の糖質摂取量は30〜60g
スタンダード糖質制限:1日の糖質摂取量は70〜100g
緩やかな糖質制限:1日の糖質摂取量は110〜130g

普段300gほどの糖質を摂取している人がいきなりスーパー糖質制限の1日30gにするのはとても危険ということはイメージがつくと思います。

確かにかなり無理してそう…

まず、糖質制限を初めて行う場合は緩やかな糖質制限から始め、少しずつ目標の糖質量になるように減らすようにしていきましょう。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

スーパー糖質制限の場合長期間続けるのは身体に不調が出やすくなるので、スーパー糖質制限を行う場合は最長でも2ヶ月を目安にしてください。

糖質の減らしすぎは危険?

そもそも糖質とは炭水化物から食物繊維を抜いたものです。炭水化物を食べなくなる糖質制限中は食物繊維の摂取量も少なくなってしまいます。食物繊維が減ると身体はどのような変化が起こるのか説明していきます。
 

1日の食物繊維の摂取量

日本人は通常時、摂取カロリー全体の60%を炭水化物から摂取しています。日本人の食事摂取基準(2015年版)で定められた食物繊維の目標量は、成人男性で1日20g以上、成人女性で1日18g以上です。

しかし近年では洋食が増えてきているので、平均で1日14.2gしか摂れておらず、若い人は12gほどしか摂れていないと言います。その上で糖質制限中はスタンダードな糖質制限でも炭水化物の割合は30%以下になりますので通常摂っている食物繊維は半分以下になり、さらに減ってしまうのです。

食物繊維の摂取量が減った時の身体の変化

食物繊維の摂取量が減ると、人の身体には悪影響を及ぼします。

主な例として便秘・肌荒れ・肥満・動脈硬化・高脂血しょうなどを引き起こす原因となります。

また、食物繊維には、腸内の悪玉菌を減少させたり、有害物質を減らす働きもあります。腸内環境をよくするためには、善玉菌と悪玉菌のバランスがとても大切です。ストレスや飲酒などで善玉菌が減り、悪玉菌が増える原因となります。

食物繊維が減りやすい糖質制限中だからこそ、炭水化物以外からの食物繊維を摂取できるようにしましょう。食物繊維はきのこや海藻類に多く含まれており、これらは糖質もカロリーも少ないので糖質制限中でも安心して摂取できます。

糖質制限中の摂取カロリーはどれくらい?

糖質制限中は自然とカロリーの少ない食べ物を食べることが多くなるのでカロリーの摂取量も少なくなります。では糖質制限中はどれくらいのカロリーを摂ればいいのか、詳しく解説していきます。

糖質制限中のカロリーは気にしないこと!

早く痩せたい気持ちで糖質制限+カロリー制限を同時に行う方もいますがこれは大きな間違いです。

人の主なエネルギー源は糖質です。その糖質を抑えている上に摂取カロリーも減らしてしまうとリバウンドしやすくなる原因となります。
その理由は、人の身体にある環境が変化しても身体の状態を一定に保とうとする働きのホメオスタシス機能により身体が省エネモードになります。省エネモードになると身体は飢餓状態だと思い、生命の危機だと思います。

飢餓状態を乗り越えるために、食べ物からのエネルギー吸収率を高めたり消費エネルギーを節約したりして、体重をこれ以上落ちないようにします。ダイエット中に起こる停滞期がこの現象です。

また、カロリーまで晴らすと筋肉量が低下して基礎代謝量が少なくなるので、痩せにくく太りやすい身体を作ってしまうのです。

1日の摂取カロリーの目安

カロリー摂取量は無視してもいいと先述しましたが、多すぎてもリバウンドしたり痩せにくくなりやすいのでNG。

摂取カロリーは主に1日の運動量によって変わりますが、目安として

男性:2300kcal
女性:1600kcal

程度に設定しましょう。

カロリーを摂りすぎた場合の対処法

糖質制限中でも職場の飲み会や接待などがあれば嫌でもカロリーを超えてしまう場合がありますよね。その場合の対処法として、食べたその日に運動をしましょう。その日に無理であれば2日以内に運動を行うのもOKです。

食べすぎたからといって、次の日にすぐ脂肪に変わるわけではありません。時間が経つにつれて徐々に脂肪となっていくので遅くても2日以内にカロリー消費量を増やしましょう。運動はウォーキングなどの簡単な有酸素運動や自宅でもできる自重トレーニングなどを取り入れてみてください。

正しい糖質量とカロリーを把握しよう

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

曖昧な知識で糖質制限を行うのは体調を崩したりする原因となります。

また、少なすぎる糖質はリバウンドしやすくなりますので、まずは今摂取している糖質量を把握してから、徐々に減らしていくといいでしょう。無理せず、自分に合う量を知りながらダイエットに取り組んでくださいね。