糖質制限はなぜダイエットに効果的なのか?科学的根拠とは?

監修者

高山 菜緒

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

糖質制限って本当に効果はあるの?なんて思う方もいらっしゃると思います。この記事ではなぜ糖質制限がダイエットに効果はあるのか、科学的な懇意ょはあるのかを詳しく解説していきます。

糖質制限ダイエットとは?どんな効果があるの?

糖質制限ダイエットとは糖質(炭水化物)の摂取を控える食事法の1つです。ダイエットに敵対されやすい糖質ですが、糖質は身体を動かす大切なエネルギー源です。

ではなぜ身体に大切な栄養源を抜くことでダイエットになるのでしょうか?詳しく説明していきます。

糖質の働き

人の身体は、炭水化物・タンパク質・脂質の三大栄養素をエネルギー源として活動しています。その中でも炭水化物は体内で吸収され血液に溶け出し、全身にエネルギーとして送られる栄養素になります。

脳や筋肉のエネルギー源となる糖質(体内に入るとブドウ糖に分解される)は、余った分はグリコーゲンとして筋肉に貯蔵されます。それでも余ったブドウ糖は中性脂肪に変わり、脂肪細胞として蓄えられてしまうのです。

糖質を制限する理由

現代ではどこでも糖質を含む食べ物を手に入れることができます。糖質を多く摂ってしまうことで太る原因になるのですが、糖質制限をすることでダイエットに効果的な理由は以下の3つです。

①糖質を摂取した時に出るインスリンの大量分泌を防ぐ
インスリンは生きていく上で大切なホルモンの1種ですが、大量に分泌されすぎてしまうと身体に脂肪を蓄える働きがあるので肥満に繋がります。このインスリンの大量分泌を防ぐ必要があります。

②カロリーをより多く消費できる
エネルギーとしてブドウ糖が使われますが、このブドウ糖を糖質ではなく自分の肝臓で作り出すことによってエネルギーをたくさん使い、カロリー消費量が増えるようになるのです。この働きのことを糖新生と言います。

③脂肪燃焼が効率的に行われる
糖質を摂っている生活では運動をするときのエネルギーはブドウ糖がメインとなります。反対に糖質を制限しているとブドウ糖の量が少ないので、身体は脂肪からエネルギーを使うようになります。

ダイレクトに脂肪が燃焼されるということです。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

脂肪はエネルギーとして使っている時はケトン体と呼ばれる物質に変化します。ケトン体は増えれば増えるほど外に排出されていくので、余計なカロリーも排出されているということに繋がります。

糖質制限の正しいやり方

糖質制限といっても、正しいやり方で行わなければめまいや頭痛などを起こし体調を崩してしまったり、ダイエットも失敗に繋がる可能性もあります。正しい糖質制限のやり方について解説していきます。

制限する糖質量

糖質の1日の摂取量は糖質制限のレベルで変わってきます。

まず、初心者の方は糖質量を100〜120gを目安にしていきましょう。
初めて糖質制限を行う方が極端に減らしてしまうと体調を崩す危険があります。初めは1食だけ糖質を抜くだけでもOKなので無理をしないところから始めましょう。

糖質制限の経験者や食事管理に慣れている方は60〜80gを目安に摂取していきます。
ただ、60gに抑えた場合、長期間での糖質制限はオススメしません。60gほどの糖質量の場合は2ヶ月を目安に少しずつ増やし、生活や運動量に合わせて適切な糖質量をコントロールしていきましょう。

糖質は制限し、カロリーはしっかり摂る

糖質制限をしていると野菜や油の少ないものなど自然とカロリーの少ないものを摂るようになります。そのため1日のカロリー摂取量が極端に少なくなってしまい、これも体調不良も招く原因となります。

カロリー摂取量の目安は男性で約2000kcal、女性で約1500kcalにしましょう。

タンパク質をしっかり摂る

糖質制限中に必ず摂ってもらいたいものはタンパク質です。
糖質制限をすることで身体は筋肉を分解して糖質を作りだそうとします。エネルギー源を作るために、体脂肪だけでなく筋肉まで一緒に使ってしまうのです。

筋肉が落ちてしまうと基礎代謝量も落ち、結果的に痩せにくく太りやすい身体になってしまいます。それを防ぐために筋肉の材料であるタンパク質をしっかり摂取して筋肉の分解を防ぐ必要があります。

◯タンパク質の摂取量
タンパク質は「体重×1g」は摂取しましょう。体重60kgであれば1日に60gのタンパク質を摂取します。

タンパク質が多く含まれる食品は、肉・魚・卵・チーズなどです。

糖質制限はまずは2ヶ月継続する

糖質制限の初めて何日かはぐんぐん体重は落ちていきますが、初めの頃は脂肪ではなく体内の水分などがほとんどです。

糖質制限に限らず身体に変化が見られるのは約2ヶ月を過ぎた辺りから実感しやすいです。
その頃から体脂肪率も落ち始め、見た目にもしっかり出るようになります。食事の管理と運動を取り入れればさらに脂肪燃焼効果も高まるので運動も行うようにしましょう。

また、デメリットとして糖質制限を始めた頃は食事の量が減りますので便秘にもなりやすくなります。便秘が原因で体重が落ちないと思いやすいですが焦らずに腸内環境を整えるヨーグルトや食物繊維の多いきのこ類などを摂取して改善していきましょう。

お酒はなるべく控える

お酒に含まれるアルコールは身体にとって毒と見なされます。なのでまず体内に入ってきた毒を早く排出させようとアルコール分解が優先になり、脂肪分解が後回しになってしまい、結果太りやすい原因になります。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

飲み過ぎはNGですが、1日1杯くらいならOKですよ。

糖質制限の効果を実感しよう

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

極端に糖質をへらしてしまうとその分体重も2ヶ月で10kgほど落ちることもありますがほぼ100%リバウンドします。ダイエットは長期間で行うことを意識して自分に合った糖質制限を見つけて見てくださいね。