【専門家解説】膝痛を改善するストレッチを伝授!セルフケアで治す!

監修者

田澤修平

健康運動実践指導者

【専門家解説】何故膝が痛くなるのか?何故膝周辺のストレッチをしても膝が痛いのか?それはシンプルにある一定の箇所に集中して負荷がかかっているからです。普段の歩き方もそうですし、立ち方、どこに重心があるかなど。そ膝痛の可能性となる原因を解説します。

そもそもの膝の役割って知ってますか?

特に激しいスポーツや強く打ったわけでもないのに、急に膝の内側が痛くなってしまいました…。

田澤修平監修トレーナーからのアドバイス

健康運動実践指導者

膝痛は何気ない日常生活の積み重ねから突如やってきます。しっかり膝痛対策を練りましょう。

ところで、膝の役割は何でしょう?
まず機能としては【曲げる】か【伸ばす】かです。ですので決して大きな力を発する事が出来る部位ではありません。

ではその大きな力を発することができる箇所は??お尻、臀部です。
立ち上がる瞬間やジャンプ、スクワットなどトレーニングあらゆるパワーを発する瞬間、まずは『お尻』を中心に力を発しています。

田澤修平監修トレーナーからのアドバイス

健康運動実践指導者

シンプルにお尻は人間の部位の中心ですからね!

ではその移動をスムーズに安定してくれる支持してくれる箇所はどこでしょうか?
それは足裏、足首、下腿です。

パワーを発してもいざ移動が出来ないと意味が無いですからね。役割をまとめましょう。

お尻=力足=安定、そして膝はその2つの部位の関係性をスムーズに促す【仲介役】のような存在です。

加齢で膝が痛くなるのはお尻の筋肉などが衰えて膝に負担がかかるからなのでしょうか?

田澤修平監修トレーナーからのアドバイス

健康運動実践指導者

一概にそれだけが理由とは言えませんが、もちろんお尻の筋力の低下も理由の1つとしてあるでしょう。

さてさて最初に話を戻します。膝の役割についてもそうですが先程言った3箇所の部位はそれぞれの役割つまりそれぞれの【専門家】の集まりです。だからこそ逆に考えてなにかの拍子にある部位が専門外の仕事をし始めたら・・・
例えば、膝や下腿が力を発する役割に回ったところで、さほど大きな筋肉ではありませんから、衝撃や重さに耐えきれず怪我をしてしまいます。

まずは自身の下肢にはそれぞれ3人の専門家がいる。だからこそそれぞれに適性な仕事を与えないとたちまち身体のバランスがおかしくなり膝痛が発生するということです。膝には膝の仕事、臀部には臀部の仕事、足には足の仕事があるのです。皆さんはちゃんと的確に役割分担を与えてますか??

膝の内側が痛くなる原因とは何か?

何故膝周りが痛くなるのか?原因は主に股関節の歪みが膝痛を引き起こすと言われています。だからこそ股関節周りをほぐせばいいかと言うとちょっと違います。
さらに原因を深く掘り下げ、何故股関節が歪んでくるかという部分まで原因を探ってみましょう。

まず最初に疑うところは【仙骨の歪み】。そして【お腹周りの筋肉のテンション(張力)を保てているか】ということです。

たまにスポーツクラブなどで膝をテーピングでガチガチに固めてまでトレーニングをしている痛々しい光景も目にしますが、そういう人ほどまったくお腹周りが引き上がっていません。

まずはシンプルに写真のように背伸びをしてみましょう。両手を組みグッと頭の中上に引き上げます。

お腹周りが伸びますね(°▽°)

では今度はさらにバリエーションを増やしてみましょう。
写真のように足は腰幅くらいに広げつつかかとを上げ、尚且つ内ももとお尻を締めます。お尻の締め方ですが、多くの方が腰椎を反ろうと頑張ってしまう傾向がありますが、お尻の下半分を締める感じ。即ち仙骨を立てるイメージです。

その状態からゆっくりとかかとを下ろしますがかかとが地面に着きつつもその下に習字用の半紙一枚分くらいのスペースを保つ感覚を持ちつつ、内ももは締め、【地面を押し続ける】感覚を継続させながら両手をぐっと天井に伸ばしましょう。おそらく今度は下っ腹と股関節周辺が引き伸ばされるストレッチ感覚が得られるはずです。

まずは股関節の隙間を空けて仙骨を立てていくことから優先的させましょう。

膝痛の改善には股関節の柔軟性から始めよう

以前整形外科などに通っていたお客様がレッグエクステンションレッグレイズのエクササイズを勧められたという話を多く聞きます。

田澤修平監修トレーナーからのアドバイス

健康運動実践指導者

膝痛を治すために膝周りの筋肉や腸腰筋を鍛えればいいか?と言ったらやはり私は違うと思います。

股関節の機能改善が鍵

前述したように多くの膝痛の原因が股関節、仙骨の歪みと書きました。決して膝が悪さをする訳ではありません。膝の機能は【伸ばす、曲げる】のみです。にも関わらず日常の中で偏った身体の使い方をし続けた故に『本来四方八方に動かせる股関節の機能』が十分に発揮されず、膝に負担がかかってしまった結果の膝痛なのです。

だからこそそのような歪んだ状態の身体に、レッグエクステンションやレッグレイズなどのエクササイズをしたらますます歪んだ状態のまま、股関節が固まってしまうのです。

なるほど。では何をすれば良いのでしょうか?

田澤修平監修トレーナーからのアドバイス

健康運動実践指導者

まず大事な事は筋トレの前に股関節をほぐし、本来あるべき骨格に戻すことです。

そして前述したレッグエクステンションやレッグレイズ、その他のエクササイズを取り入れる事こそが最も理にかなっているのではと思います。

ではまずどんなエクササイズを取り入れればいいかというと、そもそも論で考えて股関節の機能が低下した結果、膝が頑張りすぎてしまった身体をどうするか・・・答えはシンプルです。『股関節の機能性を蘇らせる』という事です。膝には無くて股関節にある機能【回旋の動き】です。では実践してみましょう。

写真の様に骨盤、仙骨を立てた状態で長座をします。この際、腰椎から強引に引き上げようとしてしまう方が多く見受けられます。感覚が難しい場合は、膝を30度ほど曲げ両手は膝の裏側(太もも側)を持ちます。その際、お尻の下半分とお尻の穴(骨盤底筋)をぎゅっと締め、お尻を下へしまい込ます。

そのまま膝をズズズっと伸ばしますが『下肢と上肢が反対方向へ向かうようにお互いに反発をする意識で膝を伸ばしてみましょう。』そうする事で仙骨が正しい位置になり普段座る時よりも、視線の位置が幾分高くなる感覚を得られるはずです。

その姿勢が出来ましたら早速エクササイズを開始しましょう。
先程の仙骨をしっかりと立て背筋を引き延ばした姿勢を意識しながら長座になり、足は腰幅くらいに開きますそのまま足を遠くへ伸ばしてみましょう。その際に踵を前へ押し出してしまうとかえって太腿前面が緊張してしまいますので足の指をホウキのように開き(開かない方も開くイメージを持って集中してみましょう)

そのまま軽く指先を前へ突き出します。こちらの指に関しても逆にグーにしてしまうとふくらはぎが緊張してしまいますから気をつけていきましょう。

股関節と大腿骨の隙間を空けてあげる感覚で遠くへ伸ばしながら太腿の付け根から、内側、外側へ一つ一つ集中しながらグリングリンと左右に捻ってみましょう。大腿部が外側へ回る動きはお尻の中臀筋という部分にアプローチが出来ます。

中殿筋は歩く際に足が真っ直ぐブレずに出させてくれる大切な筋肉機能がが低下すると身体を安定させるために太腿前面や大腿筋膜張筋が頑張ってしまい結果膝周囲の筋肉が硬くなり、膝の捻れや膝痛を引き残しやすくなるのです。そうならない為にも股関節周辺の筋肉を積極的にストレッチしつつ、使えるように意識していきましょう。

脚指のストレッチもしよう

足の指の動きが悪くなると膝が痛くなります。これは確実に言えます。最近の靴の機能は素晴らしいが故、本来の足の指、足底の意識を疎かにしつつあるのも事実です。靴の中でちゃんと足の指は開いてますか?

歩行の際ですが地面に接地する順番としてかかと→小指の付け根→親指の付け根という順番で最後に足指全体で蹴り出すことで次の足へ連動していくわけですが、例えば自身の足がドラえもんの手のようにツルツルのまんまるになっていたらどうでしょうか?

先程の順番のように、足裏は外側から内側へ地面へと接地していく過程で特に最後の蹴り出しの時に親指がしっかり開いていないと接地時の力が内側へと逃げてしまい、それを繰りすうちに当たり前ですが膝の内側が痛くなってしまいます。というわけで最後は足の指、及び足裏のストレッチを紹介しましょう。

足の指・足裏のストレッチ

長座の姿勢になり足の裏を前方へ突き出す形をとり指を一本一本広げる意識で【パー】の形を作ってみましょう。そして次に指を一本一本握った【グー】の形、そして最後は少しむずかしめの【チョキ】の形。
それぞれを10回ずつ繰り返したら一度足を左右に振り仕上げに足を外側へゆっくり10回内側へも10回回して終了です。
この運動をする事で、足底の硬さが取れ理想の足裏のアーチが手に入ります。そしてふくらはぎと足の脛の筋バランスも整える事が出来ますので最初はなかなか上手くいかずに顔などに力が入ってしまうかもしれません(笑)

田澤修平監修トレーナーからのアドバイス

健康運動実践指導者

ただ実際問題、脳から最も離れた箇所にある部位ですから伝達が上手くいかないのも当たり前のことでだからこそ、手以上に頻繁に日々伝達意識研ぎ澄まさせておくべき箇所なのではないかと思います。そして正しい骨格を身につけてアクティブライフを楽しんでいきましょう!!

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