フロントスクワットの効果とやり方|バックスクワットとの違いは?

監修者

原田 直生

JHCA-ホリスティックコンディショナー, aFT-アディダスファンクショナルトレーナー

バーベルをカラダの前で担ぐフロントスクワット。正しいフォームやバックスクワットとの効果の違いをご存知ですか?同じ下半身の筋トレ種目でもある両者のスクワットの違いを徹底解説します!

フロントスクワットのやり方・フォーム

フロントスクワットのフォーム
下半身の王道トレーニング種目でもあるスクワット。そしてそのバリエーションの1つとされるフロントスクワット

そんなフロントスクワットがもたらす効果や正しいやり方、バックスクワットとの違いについて解説します!

【前提】フロントスクワットの前に

スクワットにはフロントスクワット以外にも様々なバリエーションが存在します。そのため、足幅を広くとる人もいれば狭い人も、浅くしゃがむ人がいれば床ギリギリまでしゃがむ人も様々。。

「足幅はせまい方がいいの?それとも広い方がいい?」
「どこまでしゃがんだらいいの?」

と基本姿勢でつまずかない為にもここでは以下のように統一していきましょう!

・足幅について
今回は基本に沿って肩幅と同じ広さに開きましょう。

・しゃがむ深さについて
深くしゃがめればしゃがめる程トレーニングの効果としては高くなります。ただし柔軟性によっては深くしゃがむことで腰に負担がくる場合も。
今回は「太ももが床と平行」になる深さを一つの目安としてチャレンジしてみましょう。

原田 直生監修トレーナーからのアドバイス

JHCA-ホリスティックコンディショナー, aFT-アディダスファンクショナルトレーナー

では改めて、フロントスクワットのフォームを解説いたします!

フロントスクワットのやり方

フロントスクワットでは大前提としてバーベルを使用して行います。プレートは付けずに軽い重量からフォームをかためていきましょう!

フロントスクワットのスタートポジション
【バーベルを担ぐまで】
①スクワットラックの正面に立ちます
②バーベルを肩幅程度で握り、手の甲が肩につくようにしてバーベルを担ぎます
※バーベルは鎖骨付近の高さで肩の付け根に乗せましょう
③肘を正面へ張り、腕が床と平行になるように構えます
④肩の付け根(鎖骨よりも上)にバーベルを乗せラックから外し一歩後方へ下がりましょう
フロントスクワットのエンドポジション
【基本姿勢】
①腕が床と平行を崩さないこと
②しっかりと胸を張りお腹を凹ませておくこと

【動作姿勢】
①股関節、膝、足首を同時に曲げ始めます
②背中が丸まらない深さまでゆっくりとしゃがみます
③床を踏みしめながら立ち上がります
深くまでしゃがむにつれて肘も下がりやすくなります。肘が下がってしまうとバーベルが落ちる危険がありますので、常に腕が床と平行になるように調整しましょう。

【呼吸・スピード】
・しゃがむ → 息を吸いながら4秒間かける
・立ち上がる → 息を吐きながら2秒間かける

【回数・セット数】
10回の3セットをベースに、慣れてきたらセット数を増やすか、重りをあげて挑戦しましょう

原田 直生監修トレーナーからのアドバイス

JHCA-ホリスティックコンディショナー, aFT-アディダスファンクショナルトレーナー

慣れない位置でバーベルを担ぐため正しいフォームで行わないと怪我のリスクが出てきます。まずは軽い負荷でフォーム作りを最優先しましょう!

膝や手首が痛くなる場合|フォームの修正

動作中に膝や手首が痛くなる場合は次のような対策をしてみましょう!

膝が痛くなる場合

膝が痛くなる人の多くは「ニーイン・トゥーアウト」という現象が起こっています。
ニーイン・トゥーアウトとは「つま先が外に向いているのに膝は内側に向いている状況」をさします。

スクワットの膝が内側に向いている
【チェック】
正面の鏡を見てフォームの確認を行いましょう!
1.つま先を正面に向け肩幅程度に足を開きます
2.両手を胸の前でクロスします
3.しゃがんだところでストップし、膝がつま先と同じように正面を向いているか確認しましょう!
※つま先よりも内側に向いていると膝の怪我につながります

原田 直生監修トレーナーからのアドバイス

JHCA-ホリスティックコンディショナー, aFT-アディダスファンクショナルトレーナー

鏡がない場合はスマホのインカメラなどを利用し確認してみて下さいね!

手首が痛くなる場合

手首が痛くなる人の多くは手首の柔軟性不足が考えられます。そんな方は手首の柔軟性が関与しないバーベルの持ち方をオススメします。

フロントスクワットで両腕を前でクロスして行うバージョン
【手首に負担がない担ぎ方】
1.スクワットラックの正面に立ちます
2.両腕を胸の前でクロスし、対角側の肩を触れておきます
3.バーを鎖骨付近の高さで肩の付け根に乗せ、親指と人差し指の間で挟みます
4.肘を正面へ張り、腕が床と平行になるように構えましょう

原田 直生監修トレーナーからのアドバイス

JHCA-ホリスティックコンディショナー, aFT-アディダスファンクショナルトレーナー

ただし長期的に見て前腕のストレッチが必要です。手首の柔軟性を出すアプローチを行いましょう。

フロントスクワットとバックスクワットの効果の違い

フロントスクワットとバックスクワット、どうやっての使い分けたらいいですか?

原田 直生監修トレーナーからのアドバイス

JHCA-ホリスティックコンディショナー, aFT-アディダスファンクショナルトレーナー

それぞれの特徴があるので目的に合わせて使い分けて見ましょう!

鍛えられる筋肉の違い

【フロントスクワット】

フロントスクワットで鍛えられる筋肉
・僧帽筋下部
バーベルをカラダの前方で担ぐことで背中側の筋肉(僧帽筋下部繊維)がより頑張る必要があります。猫背姿勢を改善したい方などにはフロントスクワットがオススメです。

・大腿四頭筋
バーベルを前方で担ぐことで必然的に上体が起きる姿勢となります。そのため下半身の筋肉の中でも太ももの筋肉(大腿四頭筋)をメインターゲットとして鍛えることが出来ます。太ももをシェイプしたい方などにオススメです。

【バックスクワット】

バックスクワットで鍛えられる筋肉
・体幹部、大殿筋
バーベルをカラダの後方で担ぐことにより体幹部へ大きな刺激を入れることが出来ます。スポーツ競技などでパフォーマンスアップを目的とする人や、腰痛予防などを目的とする方にオススメです!

また、バーベルを後方で担ぐことで股関節の屈伸運動が大きくなります。そのため下半身の筋肉の中でもお尻(大殿筋)をメインターゲットとして鍛えることが可能です!ヒップアップをしたい方などにオススメです。

注意点の違い

フロントスクワットとバックスクワットではバーベルを担ぐ位置が全く違うため注意点も異なります。

バックスクワットの場合は背中側で担ぐためしっかりと胸を張ることが必要です。そのため肘をできるだけ後方に引くような胸の張り方になるのに対し、フロントスクワットの場合は肘をできるだけ前方に張ることが大切です。

肘を前方に張り腕と床が平行になることを常にキープし行いましょう!!

原田 直生監修トレーナーからのアドバイス

JHCA-ホリスティックコンディショナー, aFT-アディダスファンクショナルトレーナー

同じ下半身の筋トレ種目ですがバーベルの担ぐ位置次第で得られる効果も変わってきます!目的に応じてチャレンジしてみましょう!!