みかんのカロリーはどのくらい?ダイエットに活用するべき驚くべき効果

監修者

高山 菜緒

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

みかんのカロリー・糖質・脂質・タンパク質は?どのような栄養素があるか?みかんは、低カロリーで、ペクチンや食物繊維、ビタミンCを豊富に含んでおり、ダイエットに活用することができます。ただし、摂取の仕方を間違えると、かえって太ってしまうこともあります。

みかんとは?みかんの種類と旬

みかんとは?

みかんは、ミカン科の植物で、日本ではこたつにはみかん、というほど慣れ親しまれた果物です。そんなみかんですが、実は低カロリーで、ダイエットにも効果的なことをご存知ですか?
それはペクチンやセルロースなど腸内環境を整えてくれる成分を豊富に含んでいます。
ですが、みかんでダイエット効果を得るためには、正しいやり方でやらなければ、ダイエットどころか身体に悪影響をもたらしてしまいます。

そんなみかんにはどんな効果があるのか、ダイエットに生かすためには何に注意をするべきなのか、その栄養素などについて詳しく見ていきたいと思います。

みかんの旬

みかんの旬はその品種によって少し違いがあります。
極早生温州みかんは9月〜10月ごろ、早生温州みかんは11月から12月ごろ、中生温州みかんは12月〜1月、晩生みかんが1月〜3月に収穫されたものが旬であるとされています。

みかんのカロリーはどのくらい?ダイエットに向いているのか?

みかんって体に良さそうですよね!みかんはダイエット中におすすめですか?

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

栄養はたくさんあるので健康上のメリットはありますが、糖質が高いためダイエットという点でみるとおすすめできません。

みかんのカロリー・糖質・脂質・タンパク質は?

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
温州みかん(M1個75g) 34 8.33g 0.08g 0.53g
温州みかん(100g) 45 11.1g 0.1g 0.7g
これがみかんあたりの栄養素になります。この表で見ると、糖質の量が大きく、またたんぱく質も十分には含まれていませんので、ダイエットに効果的であるとは言えません。
みかんが、ダイエット食品として効果を発揮するのは、食物繊維やビタミンを含んでおり、痩せやすい体質を作る効果があるからです。ですが、糖質も少なからず含んでいますので、過剰に摂取すると、むしろ糖分が増えすぎてしまう恐れもあります。

みかんでダイエットはできる?カロリーは低いの?

みかんはうまく食生活に取り入れることで、ダイエットに効果を発揮させることができます。
みかんには、豊富な食物繊維を含み、腸内環境を整えてくれる効果があることに加えて、クエン酸やシネフリンなど脂肪を燃焼させるのを助ける成分が含まれています。

ただし、果糖を多く含んでおり、またダイエットするためにも欠かせない、たんぱく質が十分には含まれていません。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

みかんだけを食べていればダイエットができるというわけではなく、あくまでもダイエットをサポートする食品として活用することがみかんをうまく食生活に取り入れるコツであると言えます。

みかんは糖質制限ダイエット中にとってもよいか?

みかんは糖質を多く含んでいるため、糖質制限ダイエットには向いていません。
ただし、糖質制限ダイエットは血糖値の上昇を抑えることが目的ですが、みかんは血糖値の上昇スピードを表すGI値が低いため、少量であればあまり問題にはなりません。
みかんはで糖質制限ダイエットを行う場合、過剰に摂取しなければ特に問題はありません。
糖質制限を行うときには、みかんは糖質をそれなりに含んでいますが、GI値が低いため、問題になりにくいのが特徴です。
そのため、100キロカロリー程度、みかん3個程度まであれば摂取しても問題はありません。

みかんのカロリーを他食材と比較

みかんの種類別 カロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
温州みかん 45kcal
いよかん 46kcal
はっさく 45kcal
夏みかん 40kcal
バレンシアオレンジ 39kcal
みかんのカロリーは、みかんの種類で比べてもそれほど大差ありません。

みかんと他の果物とのカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
みかん 45kcal
いちご 34kcal
りんご 54kcal
すいか 37kcal
バナナ 86kcal
もも 40kcal
みかんは、スイカやいちごなどと比べてもそれほどカロリーに差はなく、低カロリーな果物です。
ただし、カロリーが少ないからといってたくさん食べても問題ないというわけではありません。
糖質が多く含まれているため、食べ過ぎると、ダイエットに悪影響を与えます。

みかんの調理方法別のカロリー比較(1人前)

食品 カロリー
オレンジジュース(500ml) 214kcal
みかんの缶詰(果肉部分255g) 163kcal
オレンジジュースは、100g換算で見ると、みかんとそれほどカロリーの値は変わりません。
ですが、500mlはみかん1個と比べて簡単に飲みきれてしまうため、カロリーの過剰摂取になりがちです。
みかんの缶詰は、シロップに糖質を含むため、カロリーがみかんと比べて大きくなってしまいます。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

みかんの缶詰はカロリー以外にも気になる点があります。

それは、みかんの栄養が豊富に含まれる内皮や白い繊維を取り除いてしまうことです。
みかんの白い繊維には、ペクチンや食物繊維が豊富に含まれており、そのため、オレンジジュースもみかんの缶詰も、カロリーの過剰摂取になりやすく、ダイエットには効果的とは言えません。

みかんの糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較

みかんの種類別 糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
温州みかん(100g) 11.1g 0.1g 0.7g
いよかん(100g) 10.7g 0.1g 0.9g
はっさく(100g) 10g 0.1g 0.8g
夏みかん(100g) 8.8g 0.1g 0.9g
バレンシアオレンジ(100g) 9g 0.1g 1g
私たちが一番よく食べる定番のみかんが温州みかんです。
温州みかん以外にもいよかん、はっさく、夏みかんなどもあります。
みかんの中では夏みかんやバレンシアオレンジが糖質を含まないみかんになりますが、糖質の量がそれほど大きく違うわけでもありません。
みかんの種類で糖質、資質、たんぱく質の差はほとんどないと言えるでしょう。

みかんと他の果物との糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
いちご 7.1g 0.1g 0.9g
りんご 10.77g 0.1g 0.2g
すいか 9.2g 0.1g 0.6g
バナナ 21.4g 0.2g 1.1g
もも 10.2g 0.1g 0.6g
みかん以外と比べると、みかんは糖質も100gあたりの糖質が多くはないように見えますが、それでも糖質が少ないというわけではありません。
また、脂質やたんぱく質は、果物全体的にそうなのですが、果物だけで必要量を摂取することはできません。
人間が1日に必要な脂質の量が55gほど、たんぱく質は20代の女性で、50gほどあればよいとされています。
果物の栄養素で見ると脂質とたんぱく質は、どれも必要栄養素量に届かせるにはとても十分とは言えませんのでこの表だけ見るとどれも大差ありません。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

ダイエット中にどうしても果物を食べたいということでしたら、いちごをおすすめします。水分が多いため、糖質量も低いです。

みかんの調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)

食品 糖質 脂質 タンパク質
オレンジジュース(500ml) 55.33g 0.52g 2.61g
みかんの缶詰(果肉部分255g) 37.74g 0.26g 1.28g
みかんは、オレンジジュースにしても、糖質・脂質・たんぱく質の量は加工前と比べて100gあたりの栄養素が、それほど変わるわけではありません。
一方で、缶詰にすると、缶詰の中のシロップの影響で、糖質の量が増えてしまいます。
缶詰やジュースにすることで、みかんが持っている食物繊維などの成分が損なわれてしまいます。
みかんは低カロリーですが、糖質を多く含んでいるため、みかんの加工品はダイエットにそれほど向いているとは言えません。

みかんの特筆すべき栄養素

腸内環境を整えるペクチン

ペクチンは、水溶性食物繊維の一種で、食べ物の消化を助ける善玉菌のエサになることで、腸内環境を整えてくれる効果があります。
エサが増えると、腸内の善玉菌を増えるため、便秘の改善にも効果が高まります。
ペクチンは、コレステロールの吸収を阻害する働きもあります。
さらにペクチンは、水分を含むことで、膨張するため、満腹中枢を刺激し、食べ過ぎを抑えてくれる効果もあります。
ですので、食前に摂取することが効果的です。
この成分は、みかんの内皮の白い繊維の部分に豊富に含まれています。
ですので、繊維を取り除かずに食べることで、このペクチンを効果的に摂取することができます。

不溶性食物繊維

みかんには、不溶性食物繊維も豊富に含まれています。みかんに含まれる不溶性食物繊維であるセルロース・リグニンは、腸内の環境を整えてくれる効果があります。
セルロースやリグニンは、ペクチンと違って水に溶けませんが、体内の老廃物などを吸収してくれる効果があり便秘の改善に効果が高い成分です。

抗酸化作用のあるビタミンC

ビタミンCと言えば、美容によいというイメージがありますが、ビタミンCは実はダイエットにも効果的です。
ビタミンCには抗酸化作用があり、血液の酸化を防いでくれる効果があります。
身体の血流の流れを改善することで、身体全体の新陳代謝を促進し、痩せやすい身体を作ることが可能です。

脂肪分解を促進するシネフリン

シネフリンはみかんなどの柑橘類に含まれる成分です。
脂肪の分解を助けてくれるリパーゼという酵素の分泌を高めることで、脂肪の分解を促進させてくれます。

みかんはGI値が低い

みかんは、野菜などと比べると、11.1gと糖質が少ない訳ではありません。
バナナなどの他の果物と比べると、少なめですが、いちごなど他に糖質が少ない果物は存在します。
ですがみかんは、GI値が低いため、インシュリンの分泌を抑えやすいというメリットがあります。
みかんのGI値は、33と少なく、レモンが34、キウイが35、メロンが41、バナナが51と他の食べ物に比べてGI値が少ないことが特徴です。
ただし、みかんの加工品、特にみかんの缶詰はおすすめできません。

みかんの缶詰に含まれるシロップは、糖質が多いため、糖質制限ダイエットを行うのであれば避けるべきです。

ですが、糖質がそこまで多いわけではなく、食生活にうまく取り入れることができれば、身体の新陳代謝を促進させてくれるなどの効果も期待できます。

そのため糖質制限ダイエットの中でも取り入れやすく、1日に最大3個までという制限をきちんと守って食べることができれば問題ないと言えるでしょう。

みかんのおすすめ調理方法・レシピ

みかんをダイエット食として取り入れるのであればそのまま食べるのも悪くはありませんが、焼きみかんが一番効果的です。

みかんにはビタミンA、カロテンが含まれていますし、みかんを焼くことで、みかんの皮に含まれるビタミンCやポリフェノールなどの栄養素をより効果的に摂取できます。

[材料]
みかん(種類は問いません) 1個
サイズが小さいものや形が扁平になっているもの、皮の色が濃いものが美味しい傾向にあります。

[作り方]
・40度のお湯にくぐらせ、皮に含まれる残留農薬を除去する。
(無農薬のものであれば軽く水洗いする)
・オーブン・グリル・ストーブの上などにみかんをそのまま置いて7〜8分程度そのまま置いて焼く
みかんの表皮には精油が含まれており、焦げやすいという性質があるため、真っ黒に焦がさないように注意してください。

焼きみかんにすることで、皮ごと食べることができることが最大のメリットです。
みかんの皮にも豊富な栄養が含まれているため、皮ごと食べるのがおすすめです。
ですが、皮がどうしても苦手な方は、皮を取り除いても問題ありません。
みかんは焼くことで、皮に含まれている栄養素がみかんに浸透していきます。
ですので、そのままのみかんより栄養素を効果的に摂取することができます。

みかんダイエットをする健康上の注意点、太ってしまう理由

みかんは、低カロリーですが、糖質を多く含むため、間違った取り入れ方をすると、ダイエットとしては逆効果になります。
ここでは、みかんをダイエットに取り入れる上での注意点を解説します。

食前に1個、1日3個までという制限を守る

みかんは、ペクチンと食物繊維を豊富に含んでいるため、食事の前に食べることで、コレステロール値の上昇を抑えることができます。
ペクチンは水分を含むと膨らむ性質があります。
そのため食事の前に、水分を一緒に摂取することで、満腹中枢を刺激し、食べ過ぎを抑える効果もあります。

みかんは糖質を多く含むため、3個以上食べると、ダイエットに悪影響を与えます。
そのため食べ過ぎは控えて適切な量を食べることが大切です。

白い筋は取り除かずに食べる

みかんの白い筋には、ペクチンや食物繊維などが豊富に含まれています。
これらの成分は、みかんをダイエットに取り入れるためには欠かせない成分になるため、できる限りそのまま食べるのがおすすめです。

缶詰やオレンジジュースなどの加工品は避ける

みかんは加工品ではなく、できるだけそのまま食べるか焼いて食べるのがおすすめです。
そうすることで、みかんに含まれるペクチンや食物繊維を効果的に摂取できます。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

特にみかんの缶詰に含まれるシロップは糖質が多いため、ダイエットにはおすすめできません。

みかん以外のものもきちんと摂取する

みかんだけで、身体に必要な栄養素を十分に摂取することはできません。
ですので、みかんだけを食べていると、身体に必要な栄養素を摂取できず、健康を損なうおそれがあります。
特にみかんだけでは不足するのが、脂質やたんぱく質です。
そういった栄養素については、他の食べ物で補う必要があります。

成果が出るまで時間がかかる

みかんをダイエットに取り入れる場合、成果が出るのに時間がかかる点に注意しましょう。
みかんがダイエットに効果があるとされているのは、その体質改善効果です。
みかんに含まれるペクチンや食物繊維によって腸内環境の改善、またビタミンCの抗酸化作用による血流の改善などによって全身の新陳代謝を促進させることができます。
その結果、カロリーなどを抑えずに、痩せやすい身体を作ることができるのがみかんをダイエットに取り入れるメリットだと言えます。

ただし、体質が改善されるには、最低でも3ヶ月かかります。
それまではずっと継続していかなければ効果はありませんし、すぐに成果は出ないので、長い目でみていく必要があります。

みかんで太ってしまう理由

みかんはダイエットに効果がありますが、摂取の仕方をきちんと理解しないとむしろ太ってしまいます。
ですので、ダイエットに取り入れるのであれば注意点をしっかり守ることが大切です。
みかんは糖質が多いため、過剰に摂取すると、ダイエットには逆効果です。
そのため、みかんはたくさん食べればよいというものではなく、1日に3個以上は食べず、適度に摂取しましょう。
またオレンジジュースや缶詰は内皮を取り除いてしまい、みかんのダイエット成分をほとんど取り除いてしまいます。
正しく摂取することで、はじめてみかんに含まれているペクチンやビタミンCの効果で痩せやすい体質を作る効果が期待できます。