アルギニンの摂取量の目安は?アルギニンの効果、飲む時のポイントを解説!

監修者

石井 利幸

加圧インストラクター

アルギニンというアミノ酸を聞いたことがあっても、BCAAやグルタミン、のように重要視している人は少ないのではないでしょうか?今日は筋トレをしている人には欠かせないといってもいいアルギニンについて解説していきます。

アルギニンとは何か?どんな効果があるのか?

アルギニンって言葉は知っているのですが、どんなモノなのでしょうか?

石井 利幸監修トレーナーからのアドバイス

加圧インストラクター

アルギニンは筋トレをしている人はもちろん健康管理にも重要なアミノ酸なんですよ!

アルギニンとは?

トレーニングをしている方なら『アルギニン』という言葉を1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
しかし、BCAAやグルタミンほど実際に飲んでいる方は少ないように思います。

アルギニンは身体を構成するアミノ酸20種類の1つで、身体の中で合成が可能な非必須アミノ酸11種類の中の1つとされています。
しかし、成長過程にある子供にとっては必須アミノ酸となります。

アルギニンを摂取することで得られる効果は健康管理にもちろんトレーニングをしている方にも有効で多岐にわたります。
以下にアルギニンを摂取することであられる効果を説明していきます。

アルギニンの効果とは?筋トレの効く?

アルギニンには身体の中で一酸化窒素(NO)というものを出します。
この一酸化窒素による役割が以下の通りです。

①血管を拡張して、血行をよくする
一酸化窒素(NO)には血管を拡張する働きがあり、それによって血液の循環を良くします。
トレーニング前に飲んで効果を発揮するだけではなく、冷え性やしもやけなどにも有効です。

②骨を強くする
閉経後の女性ホルモンの分泌低下により骨が弱くなるのを防ぐ可能性があります。
※女性ホルモンは一酸化窒素(NO)を介して骨を強くすると言われる為

③胃腸の調子を良くする、肝臓を保護する

④記憶力や学習力を高める

⑤免疫力を高める
一酸化窒素(NO)は免疫細胞の活性を高め、細菌やガンなどを撃退する作用を助けてくれます。

⑥筋肉細胞を増やす
筋トレをしている方にとって最も興味のある効果が筋肉細胞を増やすことではないでしょうか?
筋肉細胞の周辺にある衛星細胞(筋サテライト細胞)は将来的に筋肉細胞に変わっていく可能性があります。
一酸化窒素(NO)にはこの衛星細胞を活性化し、新しく筋肉を増やすの役割を果たすと言われています。

一酸化窒素(NO)による効果だけでもこれだけたくさんありますが、一酸化窒素(NO)が関わらないところでも以下のような効果があります。

⑦成長ホルモンを出す

⑧グリコーゲン貯蔵を早め、疲労回復を促す

⑨アンモニアを除去し、腎臓の働きを助ける

⑩糖尿病による疾患の予防

⑪キョートフィンという鎮痛作用のある物質の材料になる

⑫脂肪を燃焼する酵素の働きを高め、運動による脂肪燃焼を高める

⑬クレアチンに材料になる

このように実に多くの働きがあり、トレーニング効果を上げるだけでなく、健康管理の上でも重要な働きばかりです。
脂肪燃焼の為の酵素の働きを高めたり、成長ホルモンにも脂肪分解作用が高いことからダイエットをしたい人にも嬉しい効果が期待できそうです。

それでは次に実際のアルギニン摂取の量やタイミング、注意点などを解説していきます。

アルギニン摂取のポイント!【タイミング・量など】

アルギニンってたくさんの働きがあるんですね!しかしダイエットや健康にも欠かせない内容まで!ちなみに摂取量やタイミングなどはどうすればいいですか?

石井 利幸監修トレーナーからのアドバイス

加圧インストラクター

筋トレで筋肉をつけるため以外にも摂取するメリットはたくさんありますよね!これから摂取量やタイミングなどを解説します!

アルギニンの1日の摂取量は?

WHO(世界保健機関)によると、一般成人男性における1日のアルギニン摂取量は6~7gとなっております。

現在の日本人の1日平均は3~4gと言われているので不足していると言えそうです。
また先ほど説明したアルギニンの効果の1つに『免疫を高める』という効果があることから、病気などにかかった時は必要量は更に多くなります。

アルギニンが多く含まれる食品は?

アルギニンの摂取を増やす為にアルギニン含有量の多い食品を以下に挙げます。

・ナッツ類(アーモンド、カシューナッツ、落花生)
・シラス干し
・ゴマ
・大豆
・凍り豆腐、木綿豆腐
・かつおぶし
・レーズン
・車海老

このように様々な食品がありますが、日常的に摂取するものは以外と少なく、またアルギニン以外の成分も多く含まれることから、効果のある量を摂取するにはサプリメントを活用するほうが良さそうです。

アルギニンの摂取方法(サプリメントとして)

◯健康管理の場合
1日に3~6gを目安に空腹時に摂るようにします。

空腹時に摂るのが有効な為、起床時、食間などがおススメです。

◯トレーニングの効果を高める場合
トレーニング効果を高める為にはトレーニング前後に3~5gずつ摂取するようにしてみてください。

トレーニング前後に飲む際はプロテインに混ぜて飲んでも問題ありません。
アルギニンも他のアミノ酸同様摂取後から約30分で毛中濃度が最大となり、2時間で半分、4時間程度で元に戻ります。
摂取後から60分ほどで血流も良くなってくるので、トレーニングの60分前がおススメとなります。
※女性はこの半分くらいの量で十分です。

アルギニン摂取の注意点

摂取方法もトレーニング目的と健康管理では違ってくるんですね!

石井 利幸監修トレーナーからのアドバイス

加圧インストラクター

はい!それぞれの目的に合わせた摂取を心がけましょう!では最後にアルギニンを摂取する時の注意点を解説します。

アルギニン摂取時の注意点

アルギニンを摂取する際に注意したい点は以下の3点です。

 ①アルカリ性が強く胃痛が起こる可能性がある
 ②ヘルペスウィルスを増殖させる
 ③味が不味い

以上3点について1つずつ解説していきます。

①アルカリ性が強く胃痛が起こる可能性がある

アルギニンはアルカリ性が大変強い性質を持っている為、食後などの胃散が薄まり胃のpHが下がっている時に摂取すると胃痛を起こす可能性があります。
そういった傾向の強い方は空腹時に摂取するようにしていくことで解決できます。
また『アルギニンHCL』という塩酸で中和したサプリメントなどもありますので、胃痛が起こりやすい方はそちらをおススメです。
塩酸により中和されているので、いつ飲んでも問題ありません。
またアルギニンではなく、シトルリンを数日間摂取することで血中アルギニンレベルを上げることも出来ます。
胸焼けや味が苦手という方はシトルリンの摂取も検討してもいいかもしれません。

②ヘルペスウィルスを増殖させる

アルギニンにはヘルペスウィルスを増やしてしまう作用もありますので、ヘルペスになったことがある人は注意が必要です。
そういった方はリジンを一緒に摂取するようにしていきましょう。

③味が不味い

アルギニン最大の弱点と言っていいのは『不味い』ということです。
パウダータイプのほうが安価ですが、それでは飲めないという方はカプセルタイプやゼリータイプのものを選択すると良いと思います。

以上3点がアルギニン摂取の注意点とその解決方法になります。
特に最初の2点はトレーニングパフォーマンスを下げたり、ストレスの原因にもなるので注意が必要です。
注意点を解消して、上手にアルギニンを取り入れていきましょう!