太らないために寝る前の食事は就寝何時間前までがいいの?

監修者

都築朋枝

カラダ改善トレーナー/ダイエットカウンセラー/パーソナルトレーナー/ ハタヨガインストラクター養成講座講師 /介護予防運動指導員/整体師/

【プロトレーナー解説】就寝前の食事が太ると言われている理由とは!?遅い時間の食事は太る以外にも健康へのリスクが高い!?ダイエットにも健康にも良い食事の摂り方やホルモンとの関係、寝る前に食べても太らないコツを紹介します!

なぜ寝る前に食べると太るのか?

寝る前に食事をすると太りやすいって言いますが本当ですか?

都築朋枝監修トレーナーからのアドバイス

カラダ改善トレーナー/ダイエットカウンセラー/パーソナルトレーナー/ ハタヨガインストラクター養成講座講師 /介護予防運動指導員/整体師/

はい、本当です。寝る前に食事をする人や、睡眠時間が少ない人は太りやすい傾向にあります。

寝る前に食べると太る理由

基本的に、夜はエネルギーの消費が少なくなるため、食べる時間が遅ければ遅いほど、食べたもののカロリーが消費されず、体脂肪を溜めて太りやすくなると言えます。
食べ物の消化吸収の働きは主に体が活動している時間にが行われるため、睡眠時間が少ない人や睡眠が浅い人は余計に太るリスクも高くなると言えます。

本来、睡眠は体を休める時間です。筋肉の回復、内臓の回復、脳や神経の回復など、1日使った体のあらゆる細胞を、睡眠によって回復し、リフレッシュさせているのです。

胃もたれだけじゃない!寝る前の食事が身体の不調を導く?

就寝前に食事をするということは、胃(内臓)が食べたものを消化をするために休まず働かなくてはいけませんよね?すると、内臓以外の筋肉や脳の回復が間に合わずに、寝起きが悪い、翌朝体が重い、疲れが取れない、などといった事が起こりやすくなります。

これが週に何日もあったり、慢性的になると、睡眠の質が下がるのはもちろんのこと、胃もたれ、肩こりや頭痛などの慢性疾患や自律神経系の症状、その他様々な不調の原因となるわけです。

寝る前は何時間前に食事を摂ると良いのか?

都築朋枝監修トレーナーからのアドバイス

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就寝前の食事は、脂肪を溜め込んで太りやすくなるほか、健康にも影響が及ぶので気をつけたいところですね。

太りやすい以外にもリスクがあったのですね・・・具体的には寝る何時間前に食事をするのが良いのですか?

都築朋枝監修トレーナーからのアドバイス

カラダ改善トレーナー/ダイエットカウンセラー/パーソナルトレーナー/ ハタヨガインストラクター養成講座講師 /介護予防運動指導員/整体師/

では、太りにくくなるための食事をする時間やポイントについて解説していきます。

食事の時間は就寝前3時間がベスト

寝る前に胃に食べ物を入れると、消化活動が追いつかなくなり、吸収しきれなかった分は、余分な脂肪として体内に蓄積されてしまいます。
食べ物を消化するために睡眠中に休むべき内臓が働き続けることにより、脳が覚醒したままになったり、内臓に血液が集中し、ほかの組織の回復が追いつかなくなってしまいます。

このようなことから、就寝前の食事は睡眠の質を下げてしまうため、睡眠中に胃や腸を含め、体をしっかり休めるためにも、夕食を摂ってから寝るまでは3時間以上空けるのが望ましいです。

◯体内時計と肥満の関係
私たちの体には、「BMAL1(ビーマルワン)」という時計遺伝子の一種があります。
別名「肥満遺伝子」と呼ばれていて、体脂肪を溜め込もうとする働きを持っています。
BMAL1の量は一日の中でも変化していて、たくさん体の中にある時間は太りやすく、逆に少ない時間帯は脂肪になりにくいという特徴があります。

時間帯としては、14時頃が一日の中で最も少なく、その後徐々に増えて、22時〜26時頃が最も多くなります。

このことからも夜遅い時間は太りやすいということが分かります。
特に、BMAL1がもっとも多い22時〜26時は出来るだけ食べない方が無難です。
このことから、24時に就寝する人は、夕飯は3時間前の21時前に済ませておくのが良いでしょう。

遅い時間に食べても太りにくいコツ

どうしても夕飯が遅い時間になってしまうのですが、太りにくくなるコツはありますか?

都築朋枝監修トレーナーからのアドバイス

カラダ改善トレーナー/ダイエットカウンセラー/パーソナルトレーナー/ ハタヨガインストラクター養成講座講師 /介護予防運動指導員/整体師/

食べ方や食べ物の種類に気をつけることで遅い時間に食べても太りにくくすることは可能です。

太りにくくなるポイントは血糖値をコントロールすること!

◯食べる順番に気をつける
遅い時間の食事では、出来るだけ脂肪になるのを防ぎたいですよね。その為には、血糖値を急激に上げない事がポイントとなってきます。血糖値の上がりやすい炭水化物や揚げ物はなるべく最後に、先に野菜などの食物繊維をはじめに食べておくことをオススメします。食物繊維は胃に壁を作り、その後食べたものの吸収を抑えてくれる働きがあります。また、汁物を先に飲んでおくと胃が温まって、満腹感も得られやすくなり、食べ過ぎ防止にも繋がります。

【太りにくい食べ順】
汁物・食物繊維

タンパク質(肉や魚など)

その他のおかず(煮物、揚げ物など)

炭水化物(ご飯・麺など)

◯炭水化物を摂りすぎないようにする

ご飯や麺類、粉物などの炭水化物に含まれる糖質は、血糖値が高く、体内に脂肪を溜め込みやすくなります。遅い時間の食事は、丼ものやカレー、麺類などの糖質が高い炭水化物は出来るだけ控えるようにしましょう。
また、血糖値が急激に上がると、一定時間後に急降下し、眠気を誘発します。昼食後に眠くなってしまう人は、おかずを多めに、炭水化物は少なめにしておくことをオススメします。

◯遅い時間に食べるなら?
野菜や海藻のスープや鍋、豆腐や納豆などがオススメです。特に温かいものは満足感を得られやすくなるため、食べ過ぎ防止にもなります。そばやうどんは一見消化がよくヘルシーに思われがちですが、糖質が高いため(つゆも含め)、遅い時間に食べるのには向いていません。

そして、重要なポイント!それは、「よく噛んで食べる」こと。最低でも1口30回は噛むようにしましょう。よく噛むことで消化酵素が働き、胃腸で消化されやすい状態にしてくれます。

昼食から夕飯までの時間が空きすぎる人は、夕方〜19時くらいまでにおにぎりやサンドイッチなどの軽めの食事をしておくと良いでしょう。空腹時に一気に食べてしまうと、血糖値が急激に上がり脂肪になりやすくなります。食事を数回に分けることで血糖値の上昇を防ぐ事ができます。

また、寝る前にお腹が空いてしまってどうしても食べたい時は、先に汁物や温かい飲み物を飲んで空腹を落ち着かせること。それでも足りないときは、脂質・糖質の少ない野菜料理やキノコ類を。甘いものが食べたいときは、ゼリーやヨーグルトを食べましょう。

◯食品添加物には要注意!
コンビニ食や冷凍・加工食品、スナック菓子などには食品添加物が多く含まれます。食品添加物は依存性が高い上に、発ガン性物質やトランス脂肪酸など、健康に影響を及ぼす成分もあります。しかも、体内で分解できないので、そのまま脂肪や老廃物として蓄積されてしまいます。

このように、食品添加物は胃や腸などの消化器官に負担をかけ、太る原因や腸内環境を悪化させてしまう原因にもなるので、できるだけ控える事が肝心です。

遅い時間の食事で気をつけること【まとめ】

①一回の食事で食べ過ぎず、数回に分ける
②食べ順に気をつける
③1口30回以上噛む
④血糖値が上がりやすい糖質を減らす
⑤食品添加物を控える

都築朋枝監修トレーナーからのアドバイス

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ちなみに寝る前のアルコールもできるだけ避けてください。アルコールを分解するために内臓が活発に活動してしまい、同じように睡眠の質が下がってしまいます。

ダイエットとホルモンの関係

満腹ホルモンをコントロールする

ここで、ダイエットとホルモンとの関係をお話します。
食べた後に満腹だと感じるのは「レプチン」というホルモンの作用のおかげです。
レプチンは「満腹ホルモン」とも呼ばれていて、「食欲を抑える」「脂肪の燃焼を促進する」といった働きがあります。

しかし、不規則な生活、偏った食生活、ストレス、睡眠不足、過度なダイエットなどが原因で、このレプチンが減ったり、うまく働かなくなってしまいます。また、糖質や悪い油を摂り過ぎると、血液中の中性脂肪が過剰になり、レプチンの働きが低下してしまうこともあります。
レプチンがうまく働かないと、満腹感を感じにくくなるうえに代謝が悪くなるため、太りやすく痩せにくい状態になってしまうのです。

またレプチンは、睡眠と大きく関わっている「コルチゾール」というホルモンの分泌にも影響しています。

この「コルチゾール」は寝ている間に体内の脂肪を燃焼してエネルギーを補っています。しかし、寝る前(3時間以内)に食事をしてしまうと、睡眠中に必要なエネルギーはその食べ物から優先的に取り込まれてしまいます。すると、コルチゾールが体内の脂肪を燃焼させる働きをやめてしまい、消費しきれなかった余分なカロリーは、そのまま脂肪として蓄積されてしまうのです。

睡眠不足とダイエットの関係について、以下の記事にさらに詳しく解説してあります。ご覧ください。

そこで、満腹ホルモンである「レプチン」の働きをうまくコントロールするために必要なことは

・タンパク質を摂取する(特に大豆製品)
・早食いせずによく噛んで食べる
・加工食品や添加物を控える
・血糖値が上がりやすい糖質を減らす
・良質な脂質を摂取する
・睡眠をしっかり取る

上記で挙げた「良質な脂質」について、レプチンの働きを良くするには、「オメガ3系脂肪酸」と呼ばれる体内で作れない油を摂ることが大切です。オメガ3系脂肪酸は、中性脂肪を減らしたり、生活習慣病を予防する効果があると言われていて、エゴマ油やアマニ油、青魚に多く含まれています。

就寝前の食事についてのまとめ

・寝る3時間前には食事を終えていること
・夕飯が遅くなるときは血糖値の上がりにくい食事にすること
・体内時計やホルモンを正常に働かせるために、睡眠をしっかり取り、ストレスを溜めないこと

普段仕事で遅い時間の食事になる人は、休みの日も遅くまでダラダラせずに体内時計をリセットしてあげましょう。休みの日でも起きる時間は普段より2時間以上ずらさないこと。夕飯は早めに食べ、胃腸をはじめ、体を休めてリフレッシュさせてあげる事が重要です。
基本的なことですが、
・規則正しい生活
・バランスの良い食事
・程度な運動
・質の良い睡眠
・ストレスを溜めない

都築朋枝監修トレーナーからのアドバイス

カラダ改善トレーナー/ダイエットカウンセラー/パーソナルトレーナー/ ハタヨガインストラクター養成講座講師 /介護予防運動指導員/整体師/

健康で太らない体をキープしていくには、基本的なことを大切に考えることが大事です。
まずは、健康的な生活を送ることを最優先に考え、忙しい中でも出来ることから改善し、生活習慣を見直していきましょう!

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